人類が知りつくせないほどの種類があるきのこ。その一部をご紹介します。
【きのこアルバム】アケボノアワタケ
春本番の気候となり、朝の陽射しも暖かさを増してきましたね。“春はあけぼの”というフレーズを聞いたことがある方も多いかもしれませんが、“春はあけぼの”とは、清少納言の随筆『枕草子』の冒頭部分で、春は夜明け(あけぼの)が最も美しいという意味があります。
そこで今回は、“春の夜明けの空”のような明るい黄赤色の傘が特徴のきのこ『アケボノアワタケ』をご紹介します。
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アケボノアワタケは日本や東アジア、北米などで見られるきのこ。夏から秋にかけてミズナラ、カンバなどの広葉樹林や、トドマツ、アカエゾマツ林などの針葉樹林の地上に発生します。
傘の大きさは直径約5~10cmで、発生時はまんじゅう型をしており、成長とともに傘が平らに開いていきます。
傘の表面は、わずかに毛細状の菌糸に覆われており、湿ると少し粘性を帯びます。
また、表面の色は淡い紅色や淡いワイン色をしており、傘の中央は色が濃いのも特徴です。
一方、傘の裏側は細かい“泡”のような管孔状で、発生時は白色ですが成長とともに淡い赤色へと変化し、古くなると褐色を帯びていきます。
柄の長さは約6~9cm。柄の表面は白色や黄色で、淡紅色の細かい鱗片がまばらについており、根本は鮮やかな黄色をしていることも特徴の一つです。
また、アケボノアワタケの名前は、『夜が明けはじめるころ』という意味を持つ「あけぼの」と、傘の裏の管孔が「泡」のように見えることが由来といわれています。
なお、アケボノアワタケは一般的には食べることができるといわれていますが、野生のきのこの中には食用種に似た有毒種があったり、衛生面の確認も必要になったりしますので、専門家の方の確認がない限りは、目で見てお楽しみいただければと思います。
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日中だけでなく、朝の陽射しも暖かくなり始めるこの時期。朝から元気に過ごすためにも食事でエネルギーをチャージして、春をアクティブに楽しんでいきましょう!
【出典】
・今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編(2011)「増補改訂新版 山渓カラー名鑑 日本のきのこ」株式会社 山と渓谷社,東京
・前川二太郎 編著 (2021)「スタンダード版 新分類 きのこ図鑑」株式会社 北隆館,東京
・奥沢康正 奥沢正紀 著(1998)「きのこの語源・方言辞典 」 株式会社 山と渓谷社,東京
・今関六也・本郷次雄 編(1989)「原色日本新菌類図鑑(Ⅰ・Ⅱ)」株式会社 保育社, 大阪
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