人類が知りつくせないほどの種類があるきのこ。その一部をご紹介します。
【きのこアルバム】キタマゴタケ
夏の厳しい暑さが徐々に和らぎ、秋の訪れを感じ始める今日この頃。
秋は一年で最も空気が澄みわたり月が美しく見える時期といわれていますが、この時期の伝統行事には収穫に感謝する「十五夜」がありますね。
そこで今回は、“秋の夜空に浮かぶ美しい月”を思わせる、鮮やかな黄色と丸い傘が特徴の「キタマゴタケ」をご紹介します。
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キタマゴタケは日本の本州や九州、ジャワ島などでみられるきのこ。夏~秋にかけて、広葉樹林や針葉樹林に群れになって発生します。
発生時はその名の通り“卵型”をしており、成長とともに傘が開き平らになっていきます。
傘の大きさは直径約4~9cmで、表面は黄色やオレンジ、黄土色をしています。また、傘のフチには放射状の溝があり、中心は滑らかになっているのが特徴です。
一方、傘の裏のひだの部分も、表面と同じく鮮やかな黄色をしています。
また、柄は白色や黄色をしており、“オレンジ色のだんだら模様”がみられるという特徴も。長さは約5.5~14cmほどになり、柄の中心は空洞になっています。
柄の上部には、成長の過程で破れた内皮膜の残りである「ツバ」が付いているのも特徴のひとつです。
余談ですが、キタマゴタケは近年まで、以前きのこアルバムでもご紹介した「タマゴタケ」と非常に似たきのこ(亜種)とされていました。しかし、形態観察とDNA解析の結果タマゴタケとは別種であることが明らかになりました。
タマゴタケと同様にキタマゴタケも美味しく食べることができるといわれていますが、猛毒きのこである「タマゴタケモドキ」と見た目が類似しているため、専門家の目視での確認がない限りはお召し上がりにならず、目で見てお楽しみいただければと思います。
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涼やかな風が心地の良く、身も心もアクティブになる秋。
きのこで菌活をはじめとした食事で栄養を摂りつつ、月を見ながらゆったりとした時間を過ごし、秋を楽しんでいきましょう。
【出典】
・今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編(2011)「増補改訂新版 山渓カラー名鑑 日本のきのこ」株式会社 山と渓谷社,東京
・前川二太郎 編著 (2021)「スタンダード版 新分類 きのこ図鑑」株式会社 北隆館,東京
・奥沢康正 奥沢正紀 著(1998)「きのこの語源・方言辞典 」 株式会社 山と渓谷社,東京
・今関六也・本郷次雄 編(1989)「原色日本新菌類図鑑(Ⅰ・Ⅱ)」株式会社 保育社, 大阪
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