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きのこで菌活。

今年のキーワードは美腸。スッキリ、健康ダイエット

菌活1

 

もうすぐ7月、いよいよ本格的な夏がやってきます。今月の「きのこで菌活。」では、「夏までに痩せる」ことを目標にさまざまなきのこで菌活をご紹介してきましたが、最終回の今週はきのこで叶える美腸にクローズアップします。今週のトレンドコラムでは、夏ファッションやメイクなどの”仕上げ”として気をつかいたい「美人の心構え」お伝えしていますが、きのこで菌活では、腸の中からキレイを目指す方法を管理栄養士・金子あきこ先生に教えていただきました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

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金子あきこ(管理栄養士・節約美容料理研究家)

会社員を経て、給食委託会社に10年以上勤務。福祉施設や幼稚園などで献立作成や調理に携わる。10代の頃からぽっちゃりした体型や便秘に悩まされるが、結婚・出産を機にしっかりと食べることで体重をキープできるように。その経験から健康的な食習慣をたくさんの人に広めるため、レシピ開発、コラム、セミナーなど幅広い活動を行っている。

 

不調のサインは腸からのSOS?腸内を整えると体もキレイになる

—— 編集部:最近、腸は「第2の脳」と呼ばれるなど、注目を集めていますよね。きのこらぼでもたびたび話題にあがる腸内環境ですが、あらためて詳しく教えてください。

—— 金 子:はい。腸内には善玉菌、悪玉菌、日和見菌が存在しており、「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」という割合が理想的な腸内環境と言われているんです。このバランスが崩れて悪玉菌が増えると、便秘を引き起こしたり、病気のリスクが高まってしまいます。

—— 編集部:だからこそ、腸内環境を整えることが重要なんですね。

—— 金 子:はい。腸内環境が整っていると食物繊維を腸内細菌が発酵させ「短鎖脂肪酸」という物質が作られます。これは便秘解消のためのぜん動運動を促したり、免疫機能を高めてくれる働きがあり、ダイエットやインナービューティーを意識される女性には見過ごせないものなんです。また、腸内細菌の働きによりビタミンB1、B2など、代謝を促すビタミンも作られているってご存知でしたか?腸内環境を整えることが直接ダイエットにもつながるんですよ。

—— 編集部:腸そのものでダイエットに効果があるビタミンが作られるんですか?それは驚きです。

—— 金 子:そうなんです。きのこなど、ビタミンの豊富な食べ物をとると共に、腸内環境が良くなるとダブルの効果が期待できます。

—— 編集部:では、腸内環境を整えるために大切なことは何でしょうか?

—— 金 子:善玉菌を増やしてあげることが腸内環境改善のポイントで、善玉菌のエサとなるのが食物繊維なんです。

—— 編集部:食物繊維ということは、ここでもきのこが活躍しますね! 

—— 金 子:はい、食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。水溶性の食物繊維は善玉菌のエサになり、不溶性の食物繊維は便のカサを増やしてくれるので便秘解消に効果があると言われています。きのこは不溶性食物繊維が多いことで有名ですが、水溶性の食物繊維も含まれており、腸内環境改善にはとてもいい食べ物なのです。

 

きのこで菌活が最適!腸内環境から整えよう

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—— 金 子:そういえば、以前、きのこを使って実験したことがあるんです。

—— 編集部:え、実験ですか?

—— 金 子:大きな声では言えないんですが、ある時、子どものおならがとても臭くて……。便秘が続くと、便が腸の中で腐敗するためおならも臭くなるんです。そこで、きのこを沢山食べられる料理を作り、食事の際にしっかりよく噛んで食べてもらいました。それを一週間続けたら、おならの臭さが解消しました(笑)。食物繊維の効果で便もすんなりとでたんです。子どもは代謝が活発なので効果も出やすいんですよ。

—— 編集部:きのこの食物繊維のパワーを実証されたのですね!もちろん大人にも効果がありますよね?

—— 金 子:はい。特にご高齢の方は喉の渇きを感じにくくなったり、嚥下の状態が悪いことから水分を摂る量が減りがちになります。そのため水分が不足し便秘になりやすい方がおおいですね。歯が悪いと、咀嚼もしにくくなりますし……。若いうちから食物繊維を積極的に摂取する習慣を身に付けておくことで、歳をとっても習慣化されしっかり食物繊維を摂ることにより便秘を予防することもできます。それは、太ったり、便秘になるのは体質というよりも食習慣がその要因であることが大きいんですよね。若いうちから、きのこで菌活を習慣化させておくことは、将来的に非常に良いことだと思います。

—— 編集部:なるほど。日本人は世代に関わらず、一般的に食物繊維の摂取量は低いのですか?

—— 金 子:はい。足りていませんね。成人女性の場合、食物繊維の目標摂取量は1日18g以上。毎食きのこを取り入れることで、目標量に近づけていきましょう。きのこは種類がいっぱいあるので、飽きずに続けられると思います。

—— 編集部:特におすすめの食べ方はありますか。

—— 金 子:きのこというと、焼いたり・炒めたりといったあたたかいお料理に登場するイメージですが、冷製の料理にも合うんですよ。たとえば、エリンギを薄切りにしてコリコリとした食感を楽しむサラダはいかがですか。ちりめんじゃこや季節の夏野菜と合わせてそれぞれの食材の美味しさを楽しめますよ。また、きのこにはカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDが含まれているので、カルシウムが豊富なちりめんじゃことの相性もバッチリ。腸の中からキレイになる習慣を身につけ、「夏までヤセ」を叶えましょう!

 

おすすめレシピ

食物繊維で腸内環境を整えれば、ダイエットにも美肌にも嬉しい効果が!