実利を兼ねた「手づくりブーム」、到来! 今が旬の習いごと[文化・教養編]
今週は、「人気おケイコランキング」の「文化・教養編」。ケイコとマナブ編集長の根岸さんいわく、今年は何度目かの「手づくり」ブームがきているそう。ところが、これまでのブームとは一線を画すトレンドが見られるようで……? 「きのこで菌活。」コラムでは、きのこでキレイになる秘訣をお伝えしていますが、習いごとで内面も磨けば鬼に金棒ですね。
—————— 教えてくれたひと ——————
根岸菜穂子 (Nahoko Negishi)
1996年大学卒業後、出版社で雑誌編集に携わる。1997年株式会社リクルートフロムエーに入社、『フロム・エー』編集を担当。2000年より『ケイコとマナブ』編集部へ。デスク、副編集長を経て2008年『ニッポンの仕事777』『好きを仕事にする本』の編集長を担当。2009年4月より『ケイコとマナブ』編集長を務める。「ケイコとマナブ.net」 http://www.keikotomanabu.net
将来に備えるよりも、現在の生活を充実させる傾向
ものづくり系で「人気の習いごととといえば、数年前に流行った『陶芸』が思い浮かびませんか? もちろん私も3年ほど習っていた経験がありますが、ものづくりって、無心になれて日常から解放されるので、ある種のストレス解消にもなるんです。こういう手づくりの習いごとはいつも人気で、昭和の時代から今に至るまで、これまでに何度もブームになっています」
根岸さんによれば、社会状況と習いごとの人気は連動しているそうで、不況のときには「将来」を見越した資格系が、景気がよくなると「現在」を楽しむ趣味的なものが人気になるそう。経済環境が好転した2015年は、習いごとの目的に「プライベートを充実させるため」と答えた人が多く、「手づくり」がブームになっていることも、世相を反映しているのだそうです。

(c)株式会社リクルートライフスタイル
ちなみに、先週ご紹介したランキングでは、「ヨガ・ピラティス」に次いで人気だったのが「英語」、トップ30の中には16位に「フラワーアレンジメント」が入っているくらいで、手づくりの習いごとはあまり多くありません。そのワケを聞いてみると……。
「ものづくりとひとことに言っても、ものすごく細分化しているからですね。先ほど挙げた陶芸のほかにも、彫金、クレイアートにガラス工芸……。あらゆるジャンルのものづくりが人気で、その範囲がとても広がっているんです。中でも、陶器に転写シールでデザインするポーセラーツ、そのほかキャンドルづくりやアクセサリーづくりの人気が高いようですね」
「手づくり」した作品を販売して “週末作家”デビュー!?
「これまでの手づくりブームって、映画やドラマの影響が大きい部分もあったんです。たとえば1990年の映画『ゴースト/ニューヨークの幻』では、デミ・ムーア演じる主人公が陶芸家だったこともあり、映画のヒットとともに陶芸人口がものすごく増えました。でも今回の手づくりブームの背景は、ちょっとそれとは違うものがあるような気がするんです」
その背景とは、インターネットの発達。自分がつくったものを簡単にインターネットで販売できるサイトやアプリが普及したことで、「週末作家」として活動する主婦やOLが増えているためだ、と根岸さんは言います。
たとえば、自分で作ったアクセサリーを「minne」や「Creema」といった、おしゃれな販売サイトに出品し、販売したり、人気の高い地域のクラフトフェアに出品したりと、楽しくて、ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなり、ココロも満足する・・・素敵な趣味ですね。

自宅で気軽にできるアクセサリー作りも人気
「手軽に作品を販売できる環境があることが、ブームを加速させていると思います。これまで手づくりのものを買う側だった人が、『私にもできそう』と、つくる側になっていっている。ただつくるだけじゃなく、誰かが買ってくれて、しかもそれがおこづかいになれば、やってみたくなりますよね」
ちなみに、「家庭料理やお菓子づくりの人気が衰えることはないと思いますけどね」と根岸さん。クッキング教室が昔も今も根強い人気なのは、おいしい料理を作って、大切な人が喜んでくれることも、プライベートを充実させることができるからではないでしょうか。
【次週は「習いごとを役立てる方法」や「家族で楽しむコツ」をご紹介します。お楽しみに!】
【今週更新!きのこで菌活。】
習いごとで心も健康になったら、目指したいのは健康な身体だけでなく色艶のよいお肌や髪など。「キレイな身体」はどうすれば手に入れることができるのでしょうか。
今おすすめのきのこレシピ
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きのことトマトのマヨたま炒め
カラフルで簡単に作れて、夏に気になる「におい」ケアにも役立つメニューのご紹介です!きのこに豊富な食物繊維は腸に溜まった老廃物の排出を促すことでにおいケアをサポートします。またきのこのオルニチンは疲労臭のもととなるアンモニアの代謝に関与するため効果を後押し!きのことトマトのうま味、マヨネーズのコクがマッチした彩り豊かなメニューです。
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