女性にも増加中!「糖尿病」を防ぎ、スッキリボディを作る秘訣
ピンクリボン月間を通じて、女性の健康と美を改めて考える今月の菌活コラム。毎日の健康を考えるうえで切り離せない生活習慣病ですが、その代表格と言っても過言ではない糖尿病にかかる女性が増加しているのをご存知でしょうか? 実は、閉経後女性は糖尿病にかかる確率が高くなると言われているんです。
今週のトレンドコラムでは、家族と一緒に活き活きと健康的に過ごす「女性の生き方」について特集していますが、「きのこで菌活。」では、自分自身と食生活を整えて、糖尿病を防ぐ方法を考えていきます。管理栄養士の魚住理恵先生に伺いました。
—————— 教えてくれたひと ——————
魚住理恵 (SYOKUYOJO LABO・管理栄養士)
福祉施設での治療食献立作成や専門学校等の講師、生活習慣病予防のための特定保健指導や妊産婦、乳幼児の栄養相談を経て食養生ラボを設立。食事カウンセリングのほか栄養監修、コラム執筆、食育活動など幅広く活躍し、スポーツクラブやエステサロンなどのサポートにも尽力。「カラダを変えるにはカラダを作る食事から」をコンセプトに食の大切さを幅広い世代へ向けて発信する。
肥満対策のカロリーコントロールもきのこで楽ちん♪
—— 編集部:最近、女性にも多いという糖尿病ですが、どのくらいの患者さんがいるのでしょうか。
—— 魚 住:厚生労働省が行った平成24年度の国民健康・栄養調査では成人のうち糖尿病が強く疑われる人は約950万人、糖尿病の可能性が否定できない人は約1100万人と推定され、女性においては50歳以上の人の割合が高まっています。
女性ホルモンであるエストロゲンには、血糖値を下げるインスリンの分泌を助ける働きがありますが、閉経後は、エストロゲンの分泌量が低下することが、50歳以上の糖尿病の発症にも関わっていると考えられています。糖尿病は他の生活習慣病と同様に自覚症状がほとんどなく、気づいたときにはすでに病状が進行している恐ろしい病気なんですよ。
—— 編集部:そんなに多くの方が、糖尿病にかかっているのですか!?驚きました。
糖尿病予防の効果的な方法はあるのでしょうか?
—— 魚 住:糖尿病の原因は肥満、運動不足、ストレス、暴飲暴食といったライフスタイルの乱れによるものがほとんどです。糖尿病が生活習慣病のひとつとして数えられるのはこれらが引き起こす2型糖尿病で、日本人の実に9割以上が2型糖尿病です。糖尿病の治療は食事療法が基本であり、つまり日常の食事に気をつけていれば糖尿病は予防できるということ。一般的な成人女性が1日に必要なカロリーは1800~2000Kcalですが、現代人の食事はどうしても糖質や脂質が多くなりがち。そこで毎日の食事のカロリーを調節することが大切になってきます。
—— 編集部:カロリー調整は難しそうです。
—— 魚 住:そうですね。ハードルを下げるためにも、常にカロリーの低い食事にするのではなく、例えば昼に高カロリーの食事をしたら夜はカロリーを抑えるなど、1日の中で調整することをオススメしています。
—— 編集部:カロリーの低い食材を意識したら良いですよね。
—— 魚 住:はい。低カロリーな食材はいろいろありますが、中でもカロリーが低く栄養分豊富なきのこ類は糖尿病予防にもダイエットにも最適。実際の糖尿病治療の食事にもきのこは多く利用されているんです。きのこは食物繊維が多いので食べごたえがありますし、お腹で膨らむため腹持ちが良いんです。
—— 編集部:他にもダイエットや糖尿病に有効なきのこの成分はあるのでしょうか?
—— 魚 住:きのこは、低カロリーなことに加え、糖質・脂質の代謝を促進してくれるビタミンB群が豊富で、脂肪の蓄積を抑えてくれる効果があります。また、きのこには食物繊維が豊富ですが、この時期に旬を迎えるりんごにもアップルペクチンと呼ばれる食物繊維が含まれているので、きのこと組み合わせることでさらに、腸内の善玉菌を増やして腸を元気にし、便秘も解消してくれますよ。
—— 編集部:きのことりんごの組み合わせとは、お腹がスッキリしそうですね。
—— 魚 住:食物繊維を豊富に含み、噛みごたえのあるエリンギは噛むことで満腹感が得られるのもダイエット向きです。ぜひ、毎日の食事にきのこをとり入れてみましょう。
調理法と食べ合わせで、さらに効果アップ!
—— 編集部:糖尿病予防のために、他にも気をつけるべきポイントは何ですか?
—— 魚 住:まずは運動でしょう。食事と運動のバランスがあってこそ健康な身体は作られますし、身体を動かすことで腸に刺激を与えて腸の動きも活発になります。きのこによるカロリーコントロールに加え、ウォーキングなど適度に負荷がかかる運動を続けることが大切ではないでしょうか。また、食事も食材だけではなく調理方法にもこだわってみてください。たとえばよく噛むように大きめにカットするほか、油で炒めたり揚げるのではなく蒸す、茹でるなど、調理方法で大幅にカロリーをカットすることもできます。
—— 編集部:料理の仕方によるカロリーコントロール法もあるのですね。
—— 魚 住:また、合わせて意識をしていただきたいのが、食べ合わせです。肉や魚などのタンパク質は、ビタミンB群と一緒に食べることで代謝が良くなるので、食べる際に是非きのこを取り入れて欲しいですね。ビタミンB群は水溶性なので汁ごと食べる鍋物の具材にも適しています。食物繊維が豊富なきのこ類は血糖値の上昇を緩やかにするので、食事の最初に食べると血糖値が一気に上がるのを防ぐことができますよ。
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