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きのこで菌活。

クリスマス&年末年始の飲み過ぎ対策には「きのこ」がおすすめ


 
忘年会やクリスマスパーティー、新年会など、お酒を飲む機会の多い年末。つい飲みすぎてしまい、翌朝頭痛や吐き気、だるさに悩まされる……という方も多いのではないでしょうか。今週のトレンドコラムでは、先週に引き続き年内にやっておきたい10のことをご紹介していますが、効率よく年末年始の準備を進めて、空いた時間でこの時期ならではのイベントを思いっきり楽しみたいものですね。そこで「きのこで菌活。」では、この時期に気になる飲み過ぎに対する対応策を、管理栄養士の尾上先生に教えていただきました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

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尾上雅子(管理栄養士)

管理栄養士、フードスペシャリスト。
大学卒業後、食品メーカーにて、品質管理・商品企画・販促・広報などの業務に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として予防医療分野で活動中。

 

楽しいお酒のために、準備しておくべきことは?

—— 編集部:この時期、お酒の席がぐっと増えるという方が多いと思うのですが「楽しいお酒のあとに具合が悪い…」という状況を改善する方法を教えていただけますか。

—— 尾 上:飲み会の後の体調不良は、なんとかしたいものですね。また、ご自身が二日酔いにならなくても、旦那様はじめご家族が具合が悪くなるなんていうこともありますよね。普段の食事から気をつけられることがありますので、今週は、その方法をご紹介しましょう。

—— 編集部:はい、お願いします。そもそもお酒はなぜ次の日に残るのでしょうか?

—— 尾 上:次の日にお酒が残ってしまうのは、体内でのアルコールの分解処理に関係しています。アルコールは胃や腸で吸収された後、肝臓に運ばれてアセトアルデヒドという物質に分解されます。このアセトアルデヒドが、原因物質の一つです。アセトアルデヒドは最終的に二酸化炭素と水になって排泄されますが、短時間に多量のアルコールを飲むと、処理が追いつかず、血中のアセトアルデヒド濃度が上昇してしまいます。そうなると、顔面紅潮や動悸、頭痛を起こし、さらに翌日までに分解されないと、アルコールが残ってしまうのです。

—— 編集部:なるほど。体調や飲むお酒の種類によって症状を引き起こしやすいということもあるのでしょうか。

—— 尾 上:そうですね。アルコールの処理能力は健康状態によっても差がありますので、体調が悪いときや、飲み会続きで肝臓が疲れているようなときには、普段以上に注意が必要です。

 

シジミの約5倍!きのこパワー知っていましたか?

—— 編集部:お酒の飲み過ぎ対策に効果的な方法があると先ほどおっしゃっておりましたが、どのようなことに気をつければ良いでしょうか。

—— 尾 上:まず、適量のお酒を少しずつ飲むのが基本です。「適量」には個人差があるため、一概に言うことはできませんが、一般的には純アルコール量にして約20g(日本酒1合、ビールロング缶1本程度)であるとされています。また、アルコールは利尿作用が強く、脱水を引き起こすことが知られています。脱水は頭痛やだるさの原因となるため、飲み会の前に水やお茶を飲んでおくこと、飲み会中にお酒と同量の水を飲むこと等がオススメです。とは言っても、つい飲みすぎてしまうこともありますよね。そんな時に意識して摂りたい成分の一つが「オルニチン」です。

—— 編集部:お酒のお供には、オルニチンとよく聞きますが、改めてオルニチンの効能を教えてください。

—— 尾 上:アミノ酸の一種であるオルニチンには、オルニチンサイクル(尿素回路)により肝臓の解毒作用を助ける働きがあります。食品ではシジミに含まれていることで有名ですが、実はきのこにも豊富に含まれているのです。特にブナシメジやブナピーには、しじみの5~7倍ものオルニチンが含まれています。

—— 編集部:きのこのオルニチンは、この時期特に意識して摂りたいと思います。その場合、きのこ料理には酒の肴になるものも多くあると思うのですが、きのこを食べながらお酒を飲む、ということでも良いのでしょうか。

—— 尾 上:はい、大丈夫です。飲み会が連日続くという時には、意識して日々の食事にきのこを取り入れると良いでしょう。また、飲み会できのこ料理を意識して注文するのオススメできます。エリンギのソテー、マッシュルームのアヒージョ、きのこサラダ、きのこ雑炊など、さまざまなきのこ料理を楽しみながら、オルニチンを効果的にとりましょう!もちろん、ご家庭でお酒を楽しまれる際にも、きのこ料理はオススメです。
そこで今回は、ご家庭で簡単にできる、話題の「キヌア」を使ったきのこサラダをご紹介します。キヌアは、必須アミノ酸をバランス良く含み、食物繊維がとても豊富な穀物で、スーパーフードの一つです。キヌアに含まれる食物繊維はアルコールの吸収を抑制する働きがあるという動物実験の結果が報告されています。また「食物繊維たっぷり♪きのことキヌアのサラダ」では、フレッシュオレンジがアクセントになっていますが、オレンジを入れることでアルコールを摂取すると大量に消費されるビタミンCが補給できるので、このサラダをおつまみにして頂ければ、翌日の心配をすることなく、楽しくお酒が飲めますよ。

—— 編集部:おいしいきのこ料理とお酒の組み合わせがポイントですね。年末年始に意識して楽しんでみたいと思います。ありがとうございました。

 

おすすめレシピ

きのことキヌアがお酒のお供にオススメ!

 

【次週は、「知っていますか? 健康的に「食べる」ストレスケア」をご紹介します。お楽しみに!】