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研究員の研究日誌

秋のブナシメジ採集

2022.11.22
秋のブナシメジ採集

こんにちは。入社1年目の佐藤晴香と申します。秋は野生のブナシメジが森に生えてくる季節です。
今回の記事では、今年の10月中旬にとある深い深い森にブナシメジ採集に行った際のお話をしたいと思います。

この日は前日に雨も降り、天気も良くブナシメジを見つけるのには最高の環境。まだ野生のブナシメジに出会ったことがなかったため、期待と不安を胸に森へと入っていきました。

森に入って間もなく先輩社員が倒木にブナシメジを発見。野生のブナシメジに初めて出会うことができ、普段食卓に並ぶブナシメジと外見がかけ離れていることに驚くと同時に、その見た目の美しさに感動し何度も写真を撮りました。

また、新たな菌株を求めて森を歩いているとよく目にしたのがこのきのこ↓

地中に埋まった「ブナの実」から生えてくる淡い黄色のきのこで、その名も「ウスキブナノミタケ」といいます。
地中まで掘ってみるとブナの実が下から出てくるというから驚きです。

また、撮影に行った時期とすると少し早いのですが、立派なナメコの群生も発見!採集班一同になって写真撮影会を行いました。
美しく神秘的な出で立ちに魅了され、私の写真フォルダもナメコの写真でいっぱいになりました。そのうちの一枚がこちら↓

後から聞いた話ですが、実は、このナメコの近くで熊らしき動物とすれ違っていたらしいのです。仲間の一人が、「熊の生々しい糞を見た直後にナメコの近くで地面の枝のパキパキという音が聞こえ、誰だろうと思って声を掛けても返事がなかったんだよね。後で全員に、その時にどこに居たか聞いたけど、みんな全然違う所に居たみたいで・・・。」とのこと。
時期的にも、恐らく熊だったのではないかとのことですが、行儀がよく、穏やかな性格の熊で本当に良かったと思いました。

しかし、なかなか2株目を見つけられず時間だけは過ぎてゆきました・・・
ブナシメジはそんなに簡単に出会えるものではないと実感しました。

1株目と出会ってからおよそ3時間後、ようやく2株目のブナシメジを発見!
その後は3、4、5・・・・と計数十株と出会うことが出来ました。
私もいくつか見つけることができ、ブナシメジの生えるような環境や見た目の特徴を学ぶことが出来ました。
今回出会ったブナシメジたちはどれも状態が良く、本当に美しかったです。

採集した野生のブナシメジは全て研究所で分離培養を行い、遺伝資源として大切に保管すると共に、さらに美味しいブナシメジづくりに活かしていきたいと思います。

ここまでご覧いただき、誠にありがとうござました。
※きのこ採集は必ず詳しい知識のある方の指導の下、行うようにお願い致します。

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