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研究員の研究日誌

「より美味しいきのこのために」きのこ総合研究所 研究員にインタビュー!

2022.08.22
「より美味しいきのこのために」きのこ総合研究所 研究員にインタビュー!

インタビューを受けた後藤さん。奥のシャーレには様々なパターンで交配した新たな品種が培養されている。

こんにちは。ホクト㈱開発研究課の清水です。
私たちホクトではきのこの生産・販売だけではなく、より美味しいきのこを安定して皆様にお届けできるようきのこの研究(新品種の開発や、きのこの機能性の研究、安定供給に向けた研究など様々)を日々行っています。今回は、私も在籍するホクトきのこ総合研究所で働く仲間に「研究員ってどんな仕事?」「昔は何になりたかった?」「これからホクトでどんなことがしたい?」など、インタビューをしていきたいと思います!インタビューを通して、研究員の取り組みや、きのこがどのようにして生まれるかをお伝えできればと思います。

今回は、新しい品種を交配で生み出す研究をしている「新品種開発チーム」を代表して、ブナシメジ担当の後藤研究員にインタビューしました!

Q1.現在担当している仕事は?
ブナシメジとブナピーの新品種開発を担当しています。ざっくり申し上げると、きのこAときのこBを交配させて、より良いきのこCを作る仕事です。年間約2000株のきのこを作出しています。もしきのこCが優良であった場合、それをきのこの品種の一つとして登録する仕事も行っています。また、交配に使うため、秋になったら野生のきのこを採りにいくこともあります。

Q2.昔の夢は?
記憶がある限りでは…戦隊モノのピンク→パティシエ→薬剤師です。小学校高学年から高校にかけて長きにわたり薬剤師を目指し、大学では薬学・創薬科学を勉強しましたが、途中でやりたいことが薬剤師ではなかったことに気が付き、就職活動では研究職を目指していました。パティシエから薬剤師に変えたのも何があった?という感じですし、人生何があるかわかりませんね。

Q3.仕事での成功や失敗、印象に残っていることは?
印象に残っていることは過去のきのこらぼLaboの記事でも書かせていただいたのですが、ブナシメジ採集に行って、諦めようとしたその時…!大量のブナシメジが見つかり、頑張った人にきのこの神様は現れるという体験をしたことです。きのこ採集の仕事は忍耐力と運が必要です!

Q4.これからホクトで行いたいことは?
日本全国、世界中の皆様に喜んで食べてもらえるブナシメジ・ブナピーを開発することです。例えば、旨味があり、苦味やクセの少ない品種、オルニチンがたくさん含有されている品種など…皆様においしさと健康を届けることができる品種を開発したいと考えています。毎年2000株を作っているとはいえ、新しい品種を世の中に出すことは容易ではありません。10年以上、20年以上と同じ品種が使われ続けるきのこもあります。それでも私はより良いきのこを届けるために、チャレンジし続けたいと思います!

後藤研究員、お答えいただきありがとうございました!
年間2000株ものきのこを作出したり、そこから店頭に並ぶきのこを生み出すのにさらに何年もかかったりすることや、10年以上も同じ品種が使われ続けるきのこもあることなど、「きのこ」をお届けするまでの物語を少しでもお届けできていると嬉しいです。研究員として、自分が生み出したものが消費者の皆さんに届くということが大きなやりがいの1つ。私自身、後藤さんが生み出したきのこが店頭に並ぶ日が待ち遠しいです!

最後に、後藤さんが描いた「理想のブナシメジ」の絵をご紹介します。

ブナシメジの大きな特徴の1つである、傘表面の斑紋(大理石のような模様)までしっかりと描かれており、ブナシメジへの愛を感じる一枚です。私が1年目のときブナシメジの絵を描いたら「これブナシメジ~?斑紋は?」と開発研究課のメンバーに言われたことがあり、みんなのオタクっぷりに圧倒されたことを思いだします。

そんなメンバーで日々お客様により良いきのこを届けるべく、研究に奮闘しています。今回は、新品種開発チームの後藤研究員にインタビューをしました。他にもきのこの機能性やきのこの成分について研究しているチームなどたくさんの研究チームがありますので、ぜひまたご紹介させていただければと思います!
ご覧いただき、ありがとうございました。

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