スポーツをする理想の身体づくりPowered by 医療法人 雨宮病院2019.06.01
暑くなるにつれ薄着の機会が増えたり、海やプールで水着になることも出てくるこの季節は、二の腕や脚、おなかが気になるという人もいるのではないでしょうか?この時期になると「どうしたら脚を細くできるの?」「筋トレすると太くなるでしょ?何かいい方法ないの?」という質問をよく耳にしますが、筋トレをすると太くなるというのは少し誤解もあります。
今回は夏に気になる腕・脚・おなかを引き締めるエクササイズをお話しします。
そもそも、腕・脚が太い、おなかが出ていると一言で言っても、実は大きく2つのパターンに分けることができます。太さには「実質的な太さ」と「見かけ上の太さ」があり、それぞれ原因が違うため、自分の身体がどちらなのかを見極めてから適切なエクササイズを取り入れることが大切です。
「実質的な太さ」というのは脂肪がついている、またはむくんでいる状態です。特にふくらはぎはむくむことが多く、太くなりやすい部位です。このような太さには有酸素運動が効果的です。トレーニングは脈拍が1分間に90~110回になる程度の負荷で持続的(トータルの運動時間が20分以上)に続けると脂肪が燃え、血液の循環もよくなるのでむくみが改善します。この負荷の運動では筋肉は太くならないので脚が太くなる心配はありません。ウォーキングなどでしっかり腕を振りながら歩くことで腕にも脚にも効果があります。
「見かけ上の太さ」というのは姿勢の悪さなどが原因で、実際には太くないのに太く見えてしまっている状態です。
まず、①と②の写真を見比べてみてください。腕・太もも・おなかに加えて顔のハリや首まわりもそれぞれ違ってみえますよね?①は「姿勢を悪くして」②は「姿勢を良くして」といって撮った写真です。
姿勢が悪くなると太く見える理由がいくつかあります。
姿勢が悪いと上半身の長さが短くなるので相対的に腕や脚は太くみえます。
特に太ももに言えることですが、姿勢が悪ければ悪くなるほど太ももは外向きにねじれていき太くみえます。
写真①の肩をみてもらうと姿勢のいいものと比べ前に出ているように見えます。猫背になると肩が前に出て、皮膚にたるみがでます。顔もそうですが、ハリがある肌とたるんでいる肌ではハリがあるほうが締まって見えるように、皮膚のたるみは太い印象に繋がります。
姿勢が悪いと腹筋もたるみが出てきます。中でも体の深くにある腹筋は内臓を支える役割もしていますので、腹筋がたるんでくると支えきれなくなった内臓が下がり、更に前方に移動して下腹が出てきてしまいます。
【実質的な太さ】に当てはまる方には、上記に挙げたようなウォーキングなどの有酸素運動がおすすめですが、今回は、【見かけ上の太さ】の解消に効果的な姿勢をよくするエクササイズを紹介します。
※お腹をへこませるときは、おへそをお腹の中に引きこむように ※脚を伸ばす時、骨盤は水平のまま、かかとを遠くに伸ばすように
回数:左右交互に10~20回
※上腕は固定して肘から先を動かすように ※負荷が弱く感じるときはペットボトルなどおもりを持つのもおすすめです
回数:左右交互に10~20回
回数:①と②を繰り返し左右各10~20回ずつ
今回ご紹介するコアとは、腹筋、背筋、肩甲骨・骨盤周りの筋肉の総称で、これらの筋肉がしっかりと連動して動くことで体幹が安定し、良い姿勢が生まれます。しかし、実はコアをしっかりと使えている方は多くはありません。
理由は、コアを使わない状態=姿勢が悪い状態でも動作をすることが可能だから。そして、コアは筋肉のため、しっかりと使わないと衰えてしまうので、姿勢が悪い→コアが衰えるという悪循環が起こりやすいのです。エクササイズを通して、コアを維持することが大切です。