かわいいきのこグッズや、不思議で楽しいきのこカルチャーをご紹介!
【きのこ面白情報】とよ田キノ子さんコラム Vol.5
きのこの雨
こんにちは。
とよ田キノ子です。
梅雨に入り、雨の日が多くなってきましたね。
外に出るのが憂鬱になってしまう雨も、きのこたちにとっては良いお湿り。
梅雨が開ければ、いよいよ夏きのこたちの登場です。
雨といえば、
日本では天気雨のことを「狐の嫁入り」と言いますが、
ロシアでは「грибной дождь(きのこの雨)」と言います。
これは暖かい気温で小雨が降った後にきのこがよく生えるということに由来しています。
また、「雨後の筍」ならぬ「растут как грибы(きのこのように次々と生える=雨後のきのこ)」という表現もあります。
これらの言葉が生まれるほど、ロシアは世界でも類を見ない“きのこ大好き民族”で、
きのこなしでロシアは語れないほど、人々に深く愛されているのです。
たとえば、ロシアにはこんなことわざがあります。
Ешь пирог с грибами, держи язык за зубами.
(きのこ入りピローグを食べてもぺらぺらおしゃべりするな
=“ご馳走されても余計なことを口に出すな”の意)
ピローグはロシア式のパイのこと。
気分が良くなって つい口を滑らせてしまうほどにおいしいきのこ入りピローグ、
食べてみたくなりますね。
他にも「料理が7つ、全部きのこ」など、きのこが登場することわざがたくさんあり、
本当にきのこが身近な存在で愛されているんだなあ、と感心してしまうと同時に、
同じきのこ好きとして親しみを感じてしまいました。
きのこが大好きなロシアには、もちろんきのこグッズもたくさんあります。
ロシアを代表する民芸品として、まず思い浮かぶのは白樺細工のベレスタやマトリョーシカ。
ベレスタにも、きのこをモチーフにしたものはたくさんありますが、
今回ご紹介するのは、きのこのマトリョーシカです。
これは Alla Belyakova(アーラ・ベリャコーバ)さんによる手づくりの作品で
5体セットのきのこの周りには、擬人化された昆虫や動物たちが描かれています。
楽しそうに遊んだりおしゃべりしたりしている絵柄は、ずっと眺めていても飽きません。
どのセットも微妙に絵柄が異なるというのも手づくり作品ならではの良さです。
そして、モデルになっているきのこは、
ロシアの人がこよなく愛する「белый гриб(白いきのこ)」、ヤマドリタケです。
しっとりとした雨の日は、
ロシアの人たちのように「きのこの雨」だと思えば、もっと楽しく過ごせるはず。
きのこの雨を眺めながら、おいしいきのこ料理なんていかがですか?
とよ田キノ子
アートディレクター、グラフィック&ウェブデザイナー、きのこグッズコレクター。
2007年に“キノコ病”を発症し、以後「とよ田キノ子」名義で活動を開始。
キノコグッズコレクションの展示や、キノコをモチーフにしたイラスト作品展、
キノコイベント等を開催。
2011年9月、グラフィック社より出版された『きのこ(乙女の玉手箱シリーズ)』を監修。
日々、キノコの魅力を伝える“胞子活動”を行っています。
信州きのこの会会員。
とよ田キノ子さんウェブサイトはコチラ
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