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きのこで解明!ドクター’s クエスチョン supported by 雨宮病院

きのこを食べるだけで便の状態が約10%よくなった!きのことお通じの関係を検証!

2021.05.01
きのこを食べるだけで便の状態が約10%よくなった!きのことお通じの関係を検証!

食物繊維が多く腸活にも良いとされるきのこ。
実際に普段の生活にきのこを1パック加えると、お腹の調子がどのように変わるのか、試験を行いました。

試験DATA

◆試験期間:2021年2月1日~2021年2月14日(2週間)
◆被験者数:20~40代の男女合計18名
◆試験方法:排便回数の計測 /ブリストルスケールに沿った便の状態の記録
◆食べたきのこの種類と量:エリンギまたはブナシメジ 1日合計約100g

検証結果

排便日数の比較

きのこを食べる前1週間の排便回数と、試験期間の後半1週間の排便回数を比較したところ、きのこを毎日摂取することで排便日数が11.6%増加しました。
習慣として定期的にキノコを摂取している人もいれば、いない人もいる中で、2週間という期間の中で毎日きのこを一定量摂取したことにより、普段の食事内容の変化、食材との相性、咀嚼効果といった様々な効果が身体や食事のスタイルに現れたのではないでしょうか。
今回用いたエリンギやブナシメジは、歯ごたえ、食感が良く、よく噛むことで唾液がたくさん出て、唾液に含まれるアミラーゼ、マルターゼ、リパーゼなどの消化酵素が胃腸の消化を助けてくれた可能性がありますし、きのこに含まれている腸の善玉菌のエサとなる食物繊維や、ビタミンB群、ビタミンD、βグルカン、オルニチンといった栄養素を定期的に体内に取り入れられたことで、総合的に腸内環境が良くなり、排便状況が良くなったと考えられます。(医療法人 雨宮病院 副院長 池田先生)

便の状態の比較

下記に示すブリストルスケールに基づき便の状態を点数化して評価したところ、きのこを毎日摂取したことで、便の状態が9.0%よくなりました。
きのこに豊富な食物繊維には、善玉菌のエサになることに加え、便のカサを増やしたり、腸を刺激して蠕動運動をサポートする働きも期待できますので、きのこを摂取することで腸が整い、便の状態がよくなったと考えられます。(医療法人 雨宮病院 副院長 池田先生)

ブリストルスケールと便の状態の点数化について

ブリストルスケールとは、英国ブリストル大学のHeaton博士が1997年に提唱した大便の形状と硬さで7段階に分類する指標であり、便秘や下痢の診断項目の一つとして使用されています。
本実験ではブリストルスケールを用い、毎回の便の状態を下記の点数票に従い評価しています。

profile

池田 正典(いけだ まさのり)

群馬大学医学部 卒業 / 日本整形外科学会 所属
医療法人雨宮病院 副院長
当院 大腿骨頚部骨折センター 副センター長

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