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きのこで菌活。

きのこで免疫力アップ!冬の不調を徹底予防

菌活1

12月も中旬に入り、だんだん寒さが本格化してきました。この時期に気をつけたいことといえば、やっぱり風邪とインフルエンザ。かかってしまう前の予防が大切ですが、そのカギとなるのが「免疫力」です。今週のトレンドコラムでは、仏教の知恵を日常生活に取り入れ、大掃除などに活かしていく方法をお伝えしていますが、「きのこで菌活。」コラムでお届けするのは、きのこが冬の体調管理に役立つというお話。管理栄養士の渥美真由美さんが教えてくれた、そのポイントをどうぞ。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

管理栄養士/フードコーディネーター/健康運動指導士 渥美真由美<

渥美 真由美 (管理栄養士/フードコーディネーター/健康運動指導士)

株式会社Smile meal 代表取締役。管理栄養士、フードコーディネーター、健康運動指導士。企業向け、地域向け健康寿命の延伸につながる活動やセミナー講師など担当。TV、雑誌、イベント出演、出版やレシピ開発なども行う。著書に『医者いらずの食材使いこなしレシピ』(辰巳出版)など多数。【ブログはこちら】

 

カラダを温めて体調管理

—— 編集部:寒い時期には風邪やインフルエンザがつきものですが、そもそもどうしてなんですか?

—— 渥 美:人の身体って、外気温の影響を受けやすいんです。気温が下がれば、体温も下がります。するとホルモンの働きも鈍くなって、血行不良を引き起こし、さらに体温が上がりにくくなります。これがいわゆる「冷え」ですね。

—— 編集部:身体が冷えてしまうと、やはり風邪を引きやすくなるんですか?

—— 渥 美:そうです。体温が下がると血管が収縮して、血液の循環が悪くなります。すると身体に栄養素や熱をうまく運べなくなるので、免疫力も落ちてしまうんです。体温が1度下がるだけで、免疫力が30%も低下すると言われているんですよ。

—— 編集部:そんなに落ちるんですか!すぐにでも身体を温めたくなりました!

—— 渥 美:冷えに悩んでいる人、多いですよね。冷えを自覚している人は女性の7割にのぼるという調査結果もあるんですよ。実は私も、以前はすごく身体が冷えていました。体温が35度くらいだった頃もあって。当時はやはり体調を崩しやすかったと思います。

—— 編集部:35度!低体温ですね。何が原因だったんですか?

—— 渥 美:私の場合は、不規則な生活や生野菜ばかり食べていたことも原因のひとつだったと思います。また、女性はそもそも、男性よりも熱をつくり出す筋肉の量が少なかったり、生理で一時的に貧血状態になって代謝が弱まったりと、冷え性になりやすいんですよ。特に働き盛りの年代は、男女を問わず、寝る時間が遅かったり、睡眠が不足しがちだったりします。生活のリズムが乱れれば自律神経のバランスが崩れて、血管の拡張や収縮が調整しづらくなる結果、冷えにつながることも多いんです。

—— 編集部:「冷えは万病の元」と言いますから、改善しておきたいですね。

—— 渥 美:冷えて血液の循環が悪くなると、免疫力の低下だけでなく、頭痛や肩こり、疲れ、便秘、肌荒れ、むくみ、不眠などなど、全身の不調を引き起こしますからね。特にこの時期は空気が乾燥しているのでウイルスが活性化したり、粘膜が荒れやすかったりと、風邪やインフルエンザにかかりやすいタイミングです。ポイントは、身体を温めつつ、「免疫力」を高めることだと思います。

 

体調管理にオススメ!きのこの秘密

きのこ
—— 編集部:おすすめの対策があれば、ぜひ教えてください。

—— 渥 美:一番簡単な方法をお教えしますね。それは、食べることなんです。

—— 編集部:え、それだけでいいんですか?

—— 渥 美:まず、食事を摂ると体温が上昇するんです。体内に吸収された栄養素が分解されて、その一部が体熱となるんですよ。もうひとつは、腸の活性化。きのこで菌活に取り組んでいる方はご存じだと思いますが、腸には免疫細胞の約70%が集まっているんです。食べることで腸が動けば、免疫細胞も活性化されます

—— 編集部:では、きのこには食物繊維が豊富なので、腸の活性化にはとても有効ですね。体調を整えるオススメの食事ってあるんでしょうか?

—— 渥 美:免疫細胞のもとになるのはタンパク質です。そして、免疫細胞をつくるためにはビタミンとミネラルが欠かせません。ビタミンやミネラルは、きのこにたくさん含まれていますね。それぞれの栄養素をバランスよく摂ることが基本だと思います。

—— 編集部:きのこに含まれる栄養素で、免疫にかかわるものはありますか?

—— 渥 美:βグルカンがあります。主にきのこ類に含まれていて、いろいろな効果が期待されている食物繊維の一種です。βグルカンは体内に入っても消化吸収されず、直接腸内の免疫細胞に働きかけてくれるんです。

—— 編集部:まずはしっかりと食事を摂って身体を温め、腸内環境をしっかり整えたいと思います。そのためにも、きのこを食べることが免疫力アップの秘訣と言えそうですね。

—— 渥 美:はい。きのこ以外では、ニンジンやカボチャに多く含まれているβカロテンが皮膚や粘膜を丈夫にして免疫力を高めてくれます。あとは、忘れてはいけないのがビタミンC。冬は旬のホウレンソウなどにビタミンCが含まれていますよ。これらの野菜をきのこと組み合わせることが寒い時期の体調管理のポイントです!

—— 編集部:しっかり食べることがこれからの時期大切になるんですね!きのこを始めとした健康食材をしっかりと食べようと思います。

 

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