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きのこで菌活。

もし風邪をひいてしまったら?年末年始に心がけたい風邪・インフルエンザ対策

菌活1いよいよ12月最終週になりました。1年を締めくくる準備はお済みですか? 今週のトレンドコラムでは、坐禅を組んで、気持ちを整理する方法をお伝えしておりますが、「きのこで菌活。」コラムでは、冬の不調対策の総まとめとして、風邪でダウンしてしまったときの対策と、年末年始におすすめの食事をお届けします。管理栄養士の渥美真由美さんが教えてくれたのは、栄養バランスの大切さ。年末年始こそ体調管理をしっかりして、新しい年を元気に迎えましょう!

 

—————— 教えてくれたひと ——————

管理栄養士/フードコーディネーター/健康運動指導士 渥美真由美<

渥美 真由美 (管理栄養士/フードコーディネーター/健康運動指導士)

株式会社Smile meal 代表取締役。管理栄養士、フードコーディネーター、健康運動指導士。企業向け、地域向け健康寿命の延伸につながる活動やセミナー講師など担当。TV、雑誌、イベント出演、出版やレシピ開発なども行う。著書に『医者いらずの食材使いこなしレシピ』(辰巳出版)など多数。【ブログはこちら】

 

身体を病気との戦いに集中させる食事とは?

—— 編集部:やることが多い年末は無理をしてしまいがちです。しっかり対策をしていても、風邪を引いてしまうこともあると思います。そんなときはどうすればいいんでしょう。

—— 渥 美:症状が出てしまったら、しっかり休養をとることが大切です。長引かせてしまったり、症状が重くなってしまっては結局効率が下がってしまいますから。

—— 編集部:食事の面ではどんなことに気をつければいいのでしょうか。

—— 渥 美:身体を病気と戦うことに集中させてあげることが早く治すコツです。無理のない範囲で、温かくて消化のいいものを食べましょう。日本には風邪のときにおかゆを食べる習慣がありますが、あれは理にかなっているんですよ。

—— 編集部:ほかに風邪のときにオススメの食事はありますか?

—— 渥 美:風邪やインフルエンザでダウンしているときは、消化に時間がかかる食べ物は避けてください。また、免疫力を高める栄養素βグルカンの豊富なきのこを使った食事もおすすめ。きのこの栄養素をおいしく優しく摂るなら、スープにするのがおすすめです。きのこには、炭水化物をエネルギーに変えるビタミンB1、お肌や組織の再生に関わるビタミンB2、体力の回復を助けるのに欠かせないアミノ酸類が豊富に含まれます。食物の栄養素を効率良く身体に摂り入れるのに欠かせないビタミンやミネラルも豊富に含むため、積極的に摂りたい食材ですね。

—— 編集部:それなら身体に優しいですね。

—— 渥 美:特に、風邪の引きはじめはインフルエンザにかかりやすい状態なので、風邪の症状が出はじめたらしっかり栄養素を補給して休んでくださいね。特に、ブナシメジやブナピーを食べていると、インフルエンザにかかりにくくなったり、インフルエンザにかかってしまった場合にも症状が軽くなるという実験結果があるんです。これは重症化を防ぐことにつながると思います(日本機能性食品医用学会 第8回総会(2010年))。

—— 編集部:きのこを日常的に食べれば、風邪・インフルエンザ対策にもつながりそうですね!

 

気持ちよく新年を迎えるために、食事にきのこをプラス

マイタケ
—— 編集部:年末年始に体調をキープするためのポイント、ほかにもあればぜひ教えてください。

—— 渥 美:なんといっても、3食しっかり食べることですね。特に朝は腸が活性化するので、朝食をしっかりとることは、代謝を上げて元気に過ごすためにも大切です。また、規則正しい生活は忙しい時期こそ意識したほうがいいと思います。食事の時間が不規則だったり、間食が多かったりすると、自律神経が乱れます。また、だらだらと食べることは内蔵が消化のために常に働くことになって、末端まで血液が届きづらくなります。血流が悪くなって身体が冷えることの悪影響は、ご存じのとおりです。

—— 編集部:食事の内容も重要ですよね?

—— 渥 美:もちろん。糖質にタンパク質、ビタミン、ミネラル……。栄養バランスはぜひ意識してほしいですね。これまでお伝えしてきたように、きのこにはこの時期に摂りたい栄養素が豊富です。特に食物繊維は、腸の働きを整えてくれるので、栄養素がしっかり吸収されて身体全体の代謝が良くなりますし、免疫力の向上も期待できます。手軽にきのこを摂るなら、コンソメをお湯で溶いて炒めたきのこ類を入れるだけの簡単スープを朝食にプラス。夕食のお味噌汁にちょっときのこを加えるのもいいと思います。ほんのちょっと心がけるだけで、体調をキープすることにつながると思いますよ。

—— 編集部:ちょっと気が早いですが、お正月に気をつけたほうがいいことってありますか?

—— 渥 美:お正月といえばおせち料理ですが、保存性を高めるために塩分が多く使われるんです。きのこには塩分を排出してくれるカリウムが豊富ですから、プラスアルファの一品に、きのこのマリネなどを用意しておくことがおすすめです。柚子を効かせればお正月らしさも出ますし。

—— 編集部:おいしそう! お正月を楽しむためにも、あらためて食生活を見直そうと思います。

—— 渥 美:お鍋やおでん、ポトフやシチューと、冬こそおいしいものも多いですから、体調管理に気をつけながらも食を楽しみたいですよね。きのこなら、どんな料理と合わせても健康的。たとえばふろふき大根も冬の定番。きのことしょうがを合わせれば冷え対策メニューになりますよ。きのこでバランスの良い食生活を心がけて、元気に新年を迎えたいですね!

 

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