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きのこで菌活。

紫外線に負けない!本物の美肌は食事から作る

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いよいよ行楽シーズン到来! お出かけをする機会が増えるこの時期だからこそ、ますます日焼けが気になるものです。今週のトレンドコラムでは、カメラと一緒に出かけようをテーマに、写真の魅力をお伝えしていますが、思い出に残る写真には美しい肌や髪の自分で写りたいものですよね。そこで、今週のきのこで菌活コラムでは、紫外線などのダメージに負けず、美肌と美髪を叶える食事について、管理栄養士の板垣好恵先生に、そのポイントを教えていただきました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

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板垣 好恵 Yoshie Itagaki

管理栄養士、ヘルスフードカウンセラー、サプリメントアドバイザー
大手料理教室にて、料理、パン、製菓の講師を担当後、関東圏のエリアマネージャーを務める。本社に異動後は管理栄養士としてヘルスケア事業部の立ち上げメンバーとなり、レシピ開発や書籍の出版、セミナーや講演などでの情報発信、食事カウンセリング、企業とのコラボレーション企画の運営などを担当。現在はフリーランスの管理栄養士として、食とヘルスケアの分野で広く活躍中。モットーは“美味しく楽しく、想いを叶える”。

 

美肌や美髪作りにはきのこのビタミンが欠かせない!

—— 編集部:外出先で人と会う機会が増える時期だからこそ、いつでもキレイでいたいと考える方も多いと思います。美肌や美髪のために、食事の面からできることとは何でしょうか。

—— 板 垣:私が考える美容のための第一歩は、肌や髪の主成分となる良質なタンパク質をできるだけ‘効率よく’毎食摂る習慣をつけることです。材料となる栄養素がなければ、そもそも新たな皮膚や髪を作り出すことはでませんよね。また、摂った栄養素をしっかりと吸収できる健康な身体があってこそ、いきいきとした美肌・美髪をかなえられるのではないでしょうか。

—— 編集部:身体が健康であること、そして良質なタンパク質を摂ることが大切なのですね。良質なタンパク質は、どのような食材に含まれているのですか。

—— 板 垣:肉や魚、玉子、乳製品、大豆製品が代表的です。「太りたくないから」と、肉や魚を抜くという方もいらっしゃいますが、それはおすすめできません!身体を作るタンパク質が不足すると肌はボロボロ、髪はパサパサになってしまいます。

—— 編集部:キレイになろうと頑張っていても見た目が老け込んでしまっては本末転倒ですね。そうは言っても、良質なタンパク質が入ったバランスのとれた食事を毎回用意するのは大変だと考えてしまいます。

—— 板 垣:そうですよね。なので私は開ければ食べられるものを冷蔵庫に入れておきましょうといつもお話ししています。手軽にタンパク質を摂りたいのであれば、必ずしも手の込んだ肉や魚料理ではなく、納豆や豆腐、魚肉ソーセージ、豆乳やヨーグルトでもいいんです。

—— 編集部:なるほど。では、先ほど先生のおっしゃった、「効率よくタンパク質を毎食摂取する」ためには、どうしたら良いのでしょうか。

—— 板 垣:実は納豆や豆腐などのタンパク質は、単品で摂取するよりもビタミンB群と一緒に摂った方が効果期待できるんです。きのこに多く含まれるビタミンB1やB2といった栄養素は、タンパク質の代謝を助けてくれるんですよ。

—— 編集部:タンパク質を摂るならば、セットできのこなどのビタミンB群を豊富に含む食材と一緒に食べると良いということですね!

—— 板 垣:はい。ですから調理をしなくてもすぐに食べられる「常備菜」に、きのこを用意しておくと、比較的簡単に栄養バランスを効果的に整えることができ、オススメですよ!

 

身体を“老化”から守る方法が見逃せない!

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—— 編集部:紫外線が増えると気になるのは、シワやシミ…肌の老化ですが、よく美容関連の特集記事などでは“アンチエイジング”というフレーズを聞きます。化粧品による外側からのケアだけでなく、食事の面からも老化を防ぐことはできるのでしょうか。

—— 板 垣:もちろんできます。そもそも老化の原因は、体内の「活性酸素」が増えて身体が“酸化する” (サビる)ことが原因と言われていますが、抗酸化作用の強い「リコピン」や「カテキン」といったフィトケミカル、「ビタミンACE(エース)」の総称で呼ばれることの多いビタミンA・C・Eを積極的に摂取することで、身体の酸化を防ぐことができます。

—— 編集部:活性酸素……最近よく耳にしますが、これは一体どんなものなのでしょう。

—— 板 垣:紫外線を浴びたり、ストレスや食生活の乱れなどによって発生する物質のことで、体内の酸化を早める原因といわれています。また、老化の原因は活性酸素だけではありません。例えば、成長ホルモンの分泌量の低下によりお肌のターンオーバーが正常になされないということもあります。そこで役立つのがきのこに多く含まれるオルニチンです。

—— 編集部:二日酔いに効く、あのオルニチンですね。

—— 板 垣:はい、ブナシメジやブナピーに特に多く含まれるオルニチンは、成長ホルモンの分泌を促してターンオーバー周期を整えるため、美肌効果が期待できます。それに、きのこにはたっぷりのビタミンB2が含まれていて、ビタミンEの抗酸化作用を高める働きもある、優秀な美肌食材です。きのこも一緒にお料理されると、効果アップが期待できますよ!

—— 編集部:ちなみに、身体が酸化すると体内ではどのようなトラブルが引き起こされてしまうのでしょうか。

—— 板 垣:まずは血管や細胞が傷つきやすくなります。徐々に身体の免疫力も落ちていき、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病にかかるリスクが高まります。また、女性の場合は子宮も老化するといわれていて、同じ年齢の人でも、食習慣や生活習慣が違うだけで、卵巣年齢という妊娠の予備能力が変わってくることも分かっています。

—— 編集部:生活習慣だけでなく食習慣も妊娠に影響を与えているとは思いもよりませんでした。反対に身体の中が若返ると、肌や髪などの見た目も変わってくるのでしょうか。

—— 板 垣:はい。肌や髪は顕著にその変化が表れますね。食習慣に気をつかって体内の酸化を防ぐことを意識すると、健康と美容、両方の面から恩恵を受けることができますよ。

—— 編集部:抗酸化を意識したときに、オススメできる食べ物の食べ合わせやこの時期特にオススメのレシピには何があるのでしょうか。

—— 板 垣:この時期に旬を迎えるスナップえんどうをきのこと合わせたメニューはいかがでしょうか。「スナップえんどう」は、グリーンピースをサヤごと食べられるように改良された品種で、豆類の中でも甘みの強いのが特徴です。抗酸化作用のあるβカロテンやビタミンCが豊富なうえ、食物繊維も多いのが特徴です。

—— 編集部:おすすめレシピはありますか。

—— 板 垣:つるんとした食感のブナピーにポリポリとした食感のスナップえんどうを合わせた、身体に優しいスープはいかがですか。きのこは食物繊維が豊富なので、腸内細菌の活動を活発化し、便秘解消&腸での毒素産生を抑制します。身体の中がキレイになるとタンパク質の吸収促進にもつながるので、美肌作りに効果テキメンですよ。

 

おすすめレシピ

食物繊維の豊富なきのこと抗酸化力の高いスナップえんどうで美腸&美肌をかなえるレシピ

 

【次週は「女性らしさに欠かせない美肌・美髪のポイントはビタミンB群 」をお届けします。】