“汗のベタベタ”や“気になるにおい”は胃腸のSOS?夏の汗・においを解消するツボ4選
2026.07.06
本格的な夏が近づき、イベントやレジャーなど夏ならではの予定に気持ちが高まる時期ですね。一方で、暑さが急激に増すこの時期は、「汗が止まらない」「ベタつきや汗のにおいが気になる」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。実は、このような汗トラブルの背景には、夏の暑さによる胃腸の不調が関係している可能性があります。
そこで今回は、東洋医学の視点から夏の汗トラブルの原因を紐解きながら、汗やにおいを気にせずにアクティブに夏を楽しむためのおすすめのツボを4つご紹介します。さらに、汗やにおいケアを後押しする食事のポイントも合わせてご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
INDEX
汗が止まらない・汗のにおいが気になる…その理由とは?

東洋医学では、皮膚の表面には「衛気(えき)」というエネルギーが巡り、外部の刺激から身体を守るバリア機能の働きや毛穴の開閉をコントロールしていると考えられています。しかし、夏の暑さで胃腸(脾胃:ひい)の働きが低下したり体力が消耗したりすると、身体を動かすエネルギーである「気(き)」が不足した状態(気虚)になります。すると、衛気の働きも弱まることで毛穴が開きやすくなり、汗が必要以上に出やすくなってしまうのです。
また、暑さによって胃腸の働きが低下すると体内の水分代謝も滞りやすくなります。体内で行き場を失った水分は、夏の暑さによる「熱」と結びついて「湿熱(しつねつ)」というベットリした水分に変化します。
この湿熱が汗と一緒に排出されることで、ベタつきやにおいの気になる汗につながると考えられているのです。
そのため、サラサラとした心地よい汗をかくためには、胃腸を整えて水分代謝を促し、気をしっかり補うことが大切です。
夏の悩みを解消!汗とにおいを抑えるツボ4選
7月のツボ1. 大杼(だいじょ)

<ツボの位置>
身体の中央にある第1胸椎(首の後ろにある、出っ張った大きな骨から1つ下の骨)のくぼみから、左右それぞれ親指1.5本分外側にあります。
<大杼とは>
膀胱経(ぼうこうけい)という経絡上のツボです。体内にこもった熱を冷まし、気の巡りを整える働きがあります。東洋医学では、生命活動の基本となるエネルギーを「気(気血水の一つ)」と呼びますが、大杼は骨を養う「骨の気」が集まる万能ツボの一つとされています。弱ったバリア機能(衛気)を整え、汗が過剰に出るのを抑えるのに役立つツボです。
7月のツボ2. 極泉(きょくせん)

<ツボの位置>
わきのシワの中央で、脈が触れる最もくぼんだところにあります。
<極泉とは>
心経(しんけい)という経絡上にあるツボです。わきの中央を刺激することで、上半身やわきの過剰な発汗を抑える効果が期待できます。また、精神的な緊張やストレスによる汗の悩みにもおすすめです。刺激する際は親指または中指の腹をツボに当て、痛気持ちいいと感じる強さでやさしく押さえたり、揉んだりして刺激をしましょう。深呼吸をしながらリラックスして押すのがポイントです。
7月のツボ3. 陰郄(いんげき)

<ツボの位置>
手のひら側、手首にある横ジワの小指側から、肘に向かって親指幅半分(約1.5cm)下がったところにあります。
<陰郄とは>
陰郄も極泉と同様に心経上のツボです。身体に熱がこもって不快感があるときや、少し動いただけで汗をかきやすいときにおすすめで、リラックスを促してくれます。刺激する際は、反対の手の親指の腹をツボに垂直に当て、5呼吸ほどゆっくりと3回押しましょう。寝汗が気になるときや、汗がなかなか引かないときのセルフケアとしてぜひお試しください。
7月のツボ4. 水分(すいぶん)

<ツボの位置>
身体の真ん中を通る正中線上、へその中央から親指幅1本分上がったところにあります。
<水分とは>
任脈(にんみゃく)にあるツボです。その名の通り、腹腔内にたまった余分な水とエネルギーの流れを調整する働きがあります。胃腸の働きを助け、汗のにおいの原因となる「湿熱」を尿として排出するよう促します。へその上を、時計回りに円を描くようにやさしく撫でたり、温めたりして刺激するのがおすすめです。
最後に、過去にご紹介したツボも、においの気になる汗(湿熱)や汗が止まりにくいときのケアにおすすめです。今回ご紹介したツボと合わせて押してみてください。
・陰陵泉(いんりょうせん)
・足三里(あしさんり)
・復溜(ふくりゅう)
【6月の記事はこちら】
胃腸を整えて気持ちの良い汗を流そう!夏こそ食べたいきのこのパワー

夏の汗トラブルをケアするためには、ツボ押しとあわせて毎日の食事を見直すことも大切です。先ほどもご紹介したように、汗の状態を整えるには胃腸の働きや体内の水分バランスを整えることが大切ですが、そこで役立つのが「きのこ」です。
東洋医学では、きのこ類はエネルギーである気を補う(補気:ほき)食材とされ、弱った皮膚のバリア機能や毛穴の開閉のコントロールをする衛気をサポートし、汗を抑える助けになるといわれています。
また、栄養面で注目したいのが、きのこに豊富に含まれている「カリウム」や「食物繊維」です。
きのこのカリウムは、体内の水分や塩分のバランスを調整する働きがあるため、体内の巡りを整えてくれます。さらに、きのこの食物繊維は健康の要と呼ばれる「腸」を整えて、体内に溜まった老廃物の排出をサポートするため、においの元である「湿熱」を身体の外へと促します。
他にも、きのこに豊富な「オルニチン」は、ツンとしたにおいの原因となるアンモニアを分解する肝臓の働きを助けるため、においケアを後押しします。
加えて、夏は暑さによる疲れやストレスも、においの原因になると考えられていますが、きのこには疲れやストレスケアに役立つエルゴチオネインやGABAも豊富に含まれているため、きのこを食事に積極的にとり入れることがおすすめです。
夏は気持ちもアクティブになる一方で、汗のにおいやベタつきが気になりやすい時期。これらの悩みを解消するツボ押しやきのこをとり入れて、アクティブに夏を楽しんでいきましょう!
参考文献
症状改善!ツボ大全.布施雅夫監修.成美堂出版.2024.7.
図解経絡と解剖学.吉田啓著.中外医学社.2023.3
予防と健康シリーズ「よく効く足のツボ」.黒須幸男.
m’s鍼灸院|ツボ紹介



