PAGETOP
きのこ面白情報

かわいいきのこグッズや、不思議で楽しいきのこカルチャーをご紹介!

【きのこ面白情報】とよ田キノ子さんコラムVol.30 きのこに感謝を込めて

kl_photo_30-1

こんにちは。
とよ田キノ子です。

早いもので2013年もあとわずか…。
今年もきのこに楽しませてもらった1年でした。
振り返ってみれば、7月には阪神百貨店「ドキドキ!きのこフェスティバル」のプロデュース、
恒例となったトークイベント「キノコナイト」Vol.3 開催、
11月は、TRANS ARTS TOKYO 2013 にて写真展&トークイベント「キノコトーーク!」、
そして12月は第5回ニコニコ学会βシンポジウムにて、
菌類セッション『菌(くさびら)放送局特番「きのこ会議」』の座長を務めさせていただきました。
その他にも、きのこ作家を集めたイベントや企画展などにも参加させていただき、
本当に充実した年になりました。
それもこれも、きのこに感謝、感謝です。

きのこに感謝を…といえば、
滋賀県草津市に「菌神社」という神社があります。
「菌(くさびら)」は「きのこ」のこと。その名の通り、きのこに由来する神社です。
630年頃、ひどい飢饉で人々は餓死寸前に追い込まれましたが、
ある時きのこが大発生し、それを食べることによって餓死を免れたそうです。
その感謝の気持ちをこめて「菌神社」と呼ぶようになったとのこと。
今年の5月には念願が叶い、その菌神社へお参りすることができました。
お社はそれほど大きくはありませんが、丁寧に管理されており、毎年5月5日に例大祭が行われます。
例大祭では“じゃこのなれずし”(魚を塩と米飯で乳酸発酵させた食品)が振る舞われるのですが、
私が到着した時にはすでに片付けが始まっていて、今回はいただくことができず…残念。
また訪れる際のお楽しみということにしたいと思います。
そして、菌神社と書かれた有難い御札と湯立神事の釜湯をいただき、無病息災をお祈りしてきました。
あっ、菌神社では「楽しいキノコライフがおくれますように」ともお祈りをしたのですが
思い返してみると、その後にいろいろとイベントが決まっていったので、かなりのご利益あり??
菌神社の神様、ありがとうございます!

kl_photo_30-2

もう一つ、菌への感謝が込められたスポットがあります。
長野県・諏訪湖畔にあるタケヤ味噌会館横に建てられている菌塚(きんづか)です。
味噌を作っている工場・本社もある敷地内に建立された菌塚は、
味噌の醸造過程で死んでしまう麹菌や酵母菌など、多数の菌類に感謝と供養をするために作られました。
各家庭で味噌や醤油などの発酵食品を作ることは少なくなりましたが、
私達の日本人の食生活に発酵食品は欠かせません。
日々の食生活が、菌類たちのお陰で上で成り立っていると言っても過言ではないでしょう。
古来からこうして「菌活」してきたんですよね。
私たちを支えてくれている菌類たちへの感謝を忘れずにいたい…。
この菌塚は、改めてそのことを考えさせてくれました。

kl_photo_30-3

きのこをはじめ菌類は、私たちの生活をおいしく、楽しく、時には刺激的に
そして、目には見えない大切な気付きをくれます。
これからも人生を豊かにしてくれる心強いパートナーとして仲良くしていきたいですね。
この一年を振り返るとともに、新しい年の目標をきのこたちに宣言するという意味も込めて
初詣は菌神社へ、なんていかがでしょうか。
きっときのこたちも応援してくれると思いますよ^^

■菌神社
滋賀県栗東市中沢1丁目

■タケヤ味噌会館(菌塚)
長野県諏訪市湖岸通り2丁目3-17
(なお、菌塚は京都市左京区にもあります。)

toyoda_prof
とよ田キノ子
アートディレクター、グラフィック&ウェブデザイナー、きのこグッズコレクター。
2007年に“キノコ病”を発症し、以後「とよ田キノ子」名義で活動を開始。
キノコグッズコレクションの展示や、キノコをモチーフにしたイラスト作品展、
キノコイベント等を開催。
2011年9月、グラフィック社より出版された『きのこ(乙女の玉手箱シリーズ)』を監修。
日々、キノコの魅力を伝える“胞子活動”を行っています。
信州きのこの会会員。

とよ田キノ子さんウェブサイトはコチラ

今おすすめのきのこレシピ

生どんこと新玉ねぎのホイル焼き

寒暖差から体調を崩しやすくなったり、自律神経が乱れて気分が落ち込みやすくなったりするこの時期。きのこに豊富な食物繊維は腸を整えることで、腸に多く集まる自律神経を整え、心の健康を応援します。存在感のある生どんこのジューシーさと新玉ねぎの甘味がマッチした春の訪れを愉しむ一品です。

レシピを見る