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トレンドコラム

10分でも効果を実感!「瞑想」の実践方法とは

「心の整理術」をテーマにお届けしている今月のトレンドコラム。2週目は、サロンを開いて累計1万人以上に瞑想の方法を伝えている渡邊愛子さんに、10分から始められる瞑想の実践方法をレクチャーしていただきます。「きのこで菌活。」コラムでお伝えする、パーティーシーズンの食生活を整える「きのこで菌活」と合わせて、瞑想を通した「心の整理術」を取り入れ、心も身体も元気に忙しい年末を過ごしましょう!

 

—————— 教えてくれたひと ——————

渡邊愛子さん

渡邊 愛子 (Aiko watanabe)

ボディ・マインド・スピリット代表。チョプラセンター認定瞑想ティーチャー。 12年間コンピューター・IT業界で製品マーケティングの実践や、Webマーケティング、システム開発・構築部門の管理職に従事した後、それまでのキャリアと全く異なる分野で独立。 株式会社ボディ・マインド・スピリットを設立し、体と心と魂のバランスを取り戻すことによって一人ひとりが持っている真のパワーを引き出す支援を様々なサービスを通して行っている。 2006年よりチョプラ博士の日本窓口を務め、 来日セミナーの主催(2007年、2009年、2014年)やウェブサイトを運営。 著書に『世界のエリートはなぜ瞑想をするのか』(フォレスト出版)、『運のよさは瞑想でつくる』(PHP出版)など。http://www.bodymindspirit.co.jp/

 

呼吸を観察して「今、この瞬間」に意識を向ける

瞑想には、ヨガを源流とする伝統的なものから、ビジネスにも取り入れられているメソッド化されたものまで、さまざまな方法があります。中でも、渡邊さんが行っているのは「原初音(げんしょおん)瞑想」と呼ばれるもの。1週目の渡邊さんの話にも登場したディーパック・チョプラ博士がインドの瞑想技術を現代向けにアレンジした方法です。

渡邊愛子さん

「私がサロンで教えている瞑想は、マントラという瞑想用の音を使って瞑想します。瞑想中、無心になろうとしても、次々と考えが浮かんで来てしまいがちですが、マントラを心の中で唱えることで、集中しやすくなるんです。ポイントは、無心になれなくても気にしないこと。『あ、また考えごとをしていた。マントラ、マントラ……』と、その都度、戻ってくればいい。何も難しくないんです」

初心者に特におすすめの2つの方法を教えていただきました。ひとつ目は10分間の「マインドフルネス瞑想」です。こちらは自分の呼吸を観察することで、“今、この瞬間に意識を向ける”瞑想。まずはその方法をご紹介いたします。

マインドフルネス瞑想
(1)なるべく静かな場所で、椅子や床に座ります
マインドフルネス瞑想
(2)手は、手のひらを上に向けて膝かふとももの上に置きます
マインドフルネス瞑想
(3)軽く目を閉じます。身体が自然にまっすぐになるよう、顔は少し上に向けます
マインドフルネス瞑想
(4)大きく息を吸って、ゆっくり吐くと同時に、呼吸に意識を向けます。途中、思考が浮かんできたら、そっと呼吸に意識を戻し、10分間続けます

「もうひとつの方法は、基本的なやり方は『マインドフルネス瞑想』と同じですが、こちらはマントラを使ってもう少し長い時間行う『マントラ瞑想』です。考えや雑音に向いた意識を戻すためにマントラを利用するわけです。誰でも行えるものとして、『ソーハム』と『アーハム』というマントラを使います。唱えることに一生懸命にならずに、優しく、楽にマントラを繰り返すのがポイントです」

マントラ瞑想
(1~3)は、マインドフルネス瞑想を同じです
(4)『ソーハム』は吸う息と共に「ソー」、吐く息と共に「ハム…」と心の中で唱えていきます。途中で考えが浮かんで来たら、また吸う息と共に「ソー」、吐く息と共に「ハム…」と心の中で唱え、マントラのほうに意識を戻します。
(5)呼吸に合わせる『ソーハム』の瞑想で息苦しく感じる場合は、呼吸に合わせなくても良い『アーハム』を、心の中で唱えます。呼吸に合わせないので好きなリズムやスピードで唱えていきましょう。考えが浮かんだらまたマントラに戻る、ということを20分間続けます。

「マインドフルネス瞑想」は10分、「マントラ瞑想」は20分。今は瞑想用のアプリなども充実していて、タイマーをセットすると優しい音で知らせてくれるので、時間を計るときはスマホアプリがおすすめだそうです。

家族と一緒に瞑想して、“魔法のような毎日”を

実際に瞑想をやってみた感想はひとそれぞれ異なると渡邊さんは言います。頭がスッキリしたという人、なんとも言えない心地よさを感じる人もいれば、特に変化を感じない人も。ただし、瞑想の効果は、その最中ではなく、瞑想後の日常に顕著にあらわれる、と渡邊さん。

「瞑想中にインスピレーションが沸くようなイメージをもっている人もいるかもしれません。そういう瞑想もありますが、私が実践している原初音瞑想などマントラを使った瞑想では、むしろその後の日常に効果が表れるということが特徴なんです。たとえば、シンクロニシティが起こりやすくなったりしますね」

渡邊愛子さん

シンクロニシティとは、「意味のある偶然の一致」という意味で、たとえば会いたいと思っている人から連絡がくる、やりたいと思っていたことが相手から提案されるというようなこと。これは瞑想を日常的に続けることで直感力が磨かれたり、効率よく行動ができるようになった結果で、渡邊さんのサロンの受講者の方も、シンクロニシティを多く経験すると言います。シンクロニシティが起こりやすくなるということは、小さいことでは「電車の乗り継ぎがいい」「座れる確率がアップした」というものから、大きなことでは「事業をはじめようと思ったら支援者が表れたや協力者が現れた」というものまでさまざま。さらに、クリエイティビティが高まるという効果も。

「瞑想を日常的に行う場合は、1日2回、朝と夕に20分ずつ行います。1回目は起きたらすぐ、2回目はできれば夕方、もしくは夕飯前の空腹時に行ってください。2回目の瞑想のタイミングは、主婦の方なら、夕食をつくる前がおすすめです。創造性が高まるので、瞑想後に夕食をつくると同じ材料からさらにもう一~二品つくれちゃった、なんていう声もよく聞きます(笑)」

また、瞑想はひとりで行うものというイメージがありますが、複数人でやることで、より深く瞑想できることがあるのだそう。渡邊さんのサロンでも、15名程度でグループ瞑想を行っています。

渡邊愛子さん

 

ご家庭でやるなら、家族と一緒にやるのもおすすめです。私も娘と一緒に瞑想しています。子ども同士って、よく意地悪したりされたりしますよね。娘は小学校3年生なんですが、意地悪してくる子を『あの子はあのままでいいって思ったの。気にしないで話しかけるようにしたら仲良くなれた』と言って喜んでいて。お子さんと瞑想する場合は、18歳までは年齢×1分が適した時間です。みなさんもぜひお子さんと一緒にやってみてくださいね」

瞑想は、心を掃除するためのひとつの方法。そして毎日こまめに掃除をすることで、それまで思いがけなかった可能性が開けてくるというのが大きな特徴のようです。渡邊さんはその効果を「毎日が魔法にかかったようになる」と言います。心も身体も忙しい年末年始だからこそ、瞑想ときのこで菌活を“習慣化”することを心がけ、明るく健康的な来年に向けて、今日から取り組んでみませんか。

【次週は「坐禅」をテーマに、禅宗の住職・古川周賢さんにお話をうかがいます。どうぞお楽しみに!】

 

【今週更新!きのこで菌活。】瞑想と同じように習慣化したい「きのこで菌活」。外食も増え、つい食べ過ぎてしまいがちな年末にポイントとなる「きのこで菌活」をご紹介します。

今週の「きのこで菌活。」を読む ▶︎

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