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きのこで菌活。

【なんとなく不調が続く方に…】あたたか料理で胃腸を冷やさない対策を

本格的な冷えを感じるこの時期は、朝起きるのが辛かったり、逆に寝つきが悪かったり、また、出かけるのが億劫になったり…「なんとなく不調」な日々を送っていませんか。今週のトレンドコラムでは、冷たい空気をシャットアウトして、温かく過ごす着こなしを特集していますが、「きのこで菌活」では、寒さからくる冬のなんとなく不調を解決するための食事について管理栄養士の松原先生にお伺いします。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

プロフ写真_松原

松原郁実(管理栄養士/健康食育シニアマスター)

ヘルスケア系企業、総合健康保険組合で生活習慣改善支援、ダイエットサポート、健康セミナー業務に携わる。現在は働き盛り・キレイになりたい世代の男女に向けて、忙しい毎日の中でも賢く・おいしく・楽しく食べるコツを提案している。

 

プチ不調の原因は、やっぱり「冷え」?

—— 編集部:寒くて、朝起きるのも辛くなってきましたよね。一歩外に出ると寒いし…なんとなく、体が季節変化についていけないような感覚です。そんな読者の方も多いと思うのですが、食事での解決方法はありませんか。

—— 松 原:「なんとなくダルい、むくみが辛い、肩こりがある・・・病院に行くほどではないけど不調が続く」これは代謝の低下と血行不良からくるものかもしれません。特に寒さを感じると前屈みになり、身体を縮めてしまいますよね。その状態が続くと筋肉が縮こまり、筋肉の中を走る血管が押し潰され、益々代謝の低下と血行不良を引き起こします。それによって、むくんだり、コリの原因になったりするのです。

—— 編集部:やはり、この時期の天敵は「冷え」なのですね。寒い冬を目前に控えた今、代謝アップと血行促進にはどう対策したらいいか教えていただけますか。

—— 松 原:はい。では「代謝」とはどういうものなのかからご紹介していきますね。

 

きのこの食物繊維で代謝アップと血行促進

—— 松 原:皆さんは、よく耳にする「代謝」という言葉の意味は理解されていますか?「代謝」とは、食べ物を口から入れ、体内で別の物(エネルギーや筋肉や肌など)に変換する一連の流れのことです。代謝の重要な通過点である食べ物の消化吸収は、腸で行われます。そのため、キレイな腸内環境は代謝アップの要なんですよ。

—— 編集部:そうなのですね。冷え対策の代謝アップに「腸内環境」が関連しているなんて驚きです。

—— 松 原:腸内環境を司るのは腸内細菌。腸内細菌のバランスを整えるのは食物繊維です。きのこには食物繊維がたっぷり含まれ、腸内環境を整えてくれます。また、きのこは噛み応えがあるので顔の筋肉がよく動き、顔の血行促進にも繋がりますよ。この時期は、あったかいきのこ鍋などで、身体の芯からの冷えをとってみませんか。

 

あったかい食べ物で胃腸を温める

—— 編集部:腸内環境の改善だけでなく、冷えや代謝のアップに即効性のある方法って他にもありますか。

—— 松 原:やはり鍋や味噌汁、スープなどの温かい食べ物は身体の芯にある「胃腸」を温めます。胃腸が温まると・・・もうみなさんお分かりですよね? 代謝アップの要である腸の働きが活性化され、益々冷えとりに効果的ですよ。

—— 編集部:温かいものを食べて体がぽかぽかするというのは実感しやすいですよね。温かい料理の食材にも気をつける方がよいでしょうか。

—— 松 原:そうですね、おすすめは、身体を温める冬の根菜類(大根、蕪、ごぼう、にんじん)、温かさを持続させるトロトロ&ネバネバ食材(山芋、めかぶ、なめこ、モロヘイヤ、すりおろしレンコン)、そして腸内環境を整えるきのこです。また、たんぱく質食材(肉、魚、卵、大豆製品)もプラスすると◎。たんぱく質は筋肉の材料になるだけでなく、消化の中でたくさんの熱を生み出します。さらに、腸を温めると、幸せホルモンである「セロトニン」がよく分泌され、心の安定にも効果的です。今年の秋冬は心身ともにポカポカと温め、プチ不調とバイバイしましょう!

—— 編集部:松原先生、ありがとうございました。本格的な冬を迎える前に、家族のためにもできるだけ対策を進めておきたいと思います。

 

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