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きのこで菌活。

誰でも続けられる!きのこで「食べるダイエット」


 
新しい年を迎えて誰もが思うのが「今年こそ理想の自分に近付きたい」ということではないでしょうか。「今年こそダイエットを成功させたい」と思っている人も多いと思います。今週のトレンドコラムでは、“夢をさらに具体的にする方法”をお伝えしていますが、「きのこで菌活」にも、理想の自分を目指すためのすごい効果があるんです。管理栄養士・料理家の磯村優貴恵先生が教えてくれたのは、なんと「食べながら健康的にやせる方法」。きのこが叶えてくれる、“なりたい自分になる”ためのポイントをお届けします。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

磯村優貴恵

磯村優貴恵(管理栄養士・料理家)

関東学院大学人間環境学部健康栄養学科卒。大手ダイエットサロンに勤務中、食事指導で具体的なメニューや調理法を伝える必要性を感じ、退職後、3年間の料理経験を積む。現在は、子どもから大人まで家族みんながおいしく食べられるレシピや栄養情報を、誌面やウェブで発信。商品開発なども手掛ける。

 

「しっかり食べること」が“菌活ダイエット”のカギ

—— 編集部:お正月を過ぎて、そろそろダイエットを始めなくては…と思っている方も多いと思うのですが「きのこで菌活」は、ダイエットにも効果がありますよね。あらためてその方法を教えていただけますか?

—— 磯 村:みなさんはダイエットというと、どんな方法を思い浮かべるでしょうか。まずは、痩せるために大切なポイントからお話ししたいと思います。ダイエットがうまくいかないとおっしゃる方とお話をすると、「リバウンドする」とよく聞きます。「食べる量を減らしているのに痩せない」という方もいます。これは、無理な食事制限をしたり「○○しか食べない」といった単品ダイエットを行う方に多いのですが……。なぜリバウンドしてしまうのかわかりますか?

—— 編集部:どうしてでしょうか……。「食べない」のに「痩せない」のは不思議です。

—— 磯 村:実は、食べる量が極端に少なかったり、偏ったりしていると、カラダが「飢餓状態」になったと脳が判断してしまうからなんです! 少ないエネルギーでも活動できるように、カラダを“省エネモード”に切り替えて、次に入ってきた食事をなるべく蓄えて、飢餓に備えようとします。だから、健康的に痩せるにはしっかり食べることが大切なんです。

—— 編集部:無理なダイエットは逆に痩せにくくなってしまうんですね。とはいえ、「食べすぎ」も「食べなさすぎる」のもダメとなると、難しそうに感じてしまうのですが……。

—— 磯 村:そこでダイエットをしている方におすすめなのが、きのこなんです! きのこは低カロリーなだけでなく、栄養と旨味がたっぷりで歯ごたえもあるから、少ない量でも満足感が高い。それに、ひとくちに「きのこ」といっても、エリンギやブナシメジ、マイタケなど種類も豊富ですから、毎日飽きずに摂り入れられます。つまり、「食べる満足感」を得ながら、低カロリーで栄養も豊富と、ダイエットに向いている食品がきのこなんです。

—— 編集部:きのこは、さまざまな食材と相性が良いので料理のバリエーションが豊富になりますよね。きのこで菌活ダイエットは続けやすそうです。

 

便秘にも、むくみにも。きのこで目指す、巡りのいいカラダづくり

—— 磯 村:実は、きのこを取り入れたダイエットの魅力は“低カロリー”“栄養価が高い”というだけではありません。きのこに含まれる栄養素の中に、直接的なダイエットに効果があるものも、あるんですよ。たとえば、エリンギは、中性脂肪の吸収を穏やかにしてくれます(※1)。また、先週もお話しした「食物繊維」も、ダイエットの救世主。ダイエット中に便秘になる方のがよくいらっしゃいますが、それは食べる量が極端に少ないことで、便の材料が不足することが大きな原因。便秘になると腸内に老廃物が溜まったままの状態が続き、摂った栄養素も吸収うまくできず、結果として身体に良い栄養素が巡りにくくなるため代謝が低下してしまうのです。きのこに含まれる食物繊維はスムーズな便通を促してくれますよ。

—— 編集部:なるほど、確かにダイエット中に便秘になると、よく聞きますし、自分自身の経験としても便秘に悩んだことがありました。また、ダイエット中に、むくみが出るという話もよく聞くのですが……。

—— 磯 村:食事を極端に減らすとエネルギーとなる材料が不足します。すると身体は何とかエネルギーを生み出そうと筋肉を分解しエネルギー源にすることがあるんです。筋肉は全身の血流を巡らせるポンプのような役割をしているため、筋肉量が減ると巡りが悪くなり、むくみの原因となることがあります。きのこには、むくみの原因・ナトリウムの排出を促す「カリウム」も豊富。さらに、きのこにはエネルギー代謝に役立つビタミンB群も含まれますので、カロリーを消費しながら、巡りのいいカラダをつくるには欠かせない食材です。

—— 編集部:きのこって、本当にダイエットにぴったりなんですね。ちなみに、きのこと一緒に摂ったほうがいいおすすめ食材を教えていただけますか。

—— 磯 村:ダイエット中の方におすすめしたい食べ合わせは、きのこと牛肉や羊肉などの赤身です。赤身には細胞内に脂肪を取り込んで燃やすスイッチのような役割をしてくれる「L-カルニチン」が多く含まれていますし、肉類にはカラダづくりに欠かせないアミノ酸がバランス良く含まれています。腸内環境を整えて栄養素の吸収率を高めるきのこと一緒に摂れば、効率の良いダイエットを実現できますよ。

※1 出典:薬理と治療 vol.36 no.9,817-823 (2008)

 

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【次週は、磯村先生が「きのこで菌活」でダイエットを実践する方法を伝授。“菌活ダイエット”の具体的な方法をお伝えします!】