人類が知りつくせないほどの種類があるきのこ。その一部をご紹介します。
【きのこアルバム】キイロスッポンタケ
今年は全国的に遅い梅雨入りとなりましたが、梅雨が明ければいよいよ夏本番!
雑貨屋さんには、スイカやパイナップルなど夏を連想させるデザインのアイテムも多くなり、夏本番に向けて気持ちも高まりますね♪
そこで今回は、夏のイメージが強い「パイナップル」を思わせる、鮮やかな黄色い網目模様の傘が特徴的なきのこ「キイロスッポンタケ」をご紹介します。
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キイロスッポンタケは日本各地や中国・スリランカ・インドネシアなどでみることができるきのこ。初夏から秋にかけて、腐朽した木の上や腐植した土の上に発生します。
群れになって生えていたり1本だけで生えていたりとその姿は様々。
傘の表面は、名前の通り黄色または橙黄色で、不規則な網目状の隆起した模様があります。先端は細く、てっぺんには丸い穴が開いており、中央に向かって膨らんだ釣鐘のような形をしているのが特徴です。柄の部分は太さ1~2cm、長さ8~10cm程度と、比較的小柄なきのこです。
また、傘全体にみられる暗緑色の部分は、かなり強いにおいを放つ、粘性のある「グレバ」です。グレバでは胞子が作られており、雨に流されることで鮮黄色の地肌が現れます。ちなみに、このグレバがにおいを放つのはハエなどを呼び寄せて胞子を運んでもらうためといわれています。
また、キイロスッポンタケは、地上に出たばかりの時は、卵のような形をしています。
発生時の大きさは3cmほどですが、成長すると傘の先端が殻を突き破って姿を現し、早ければ数時間ほどで約10cmにまで達します。成長速度が速いのは、スッポンタケ属に共通してみられる特徴の一つです。
余談ですが、発生時の様子は、以前きのこアルバムの中でご紹介した「キツネノエフデ」の発生時ともよく似ているそうです。成長後は、キイロスッポンタケは傘が黄色く釣鐘型となりますが、キツネノエフデは先端が濃紅色で傘と柄の境目が分からなくなるという違いがあり、「成長してみないとどちらのきのこかわからない」というのは、なんだかおもしろいなと感じます。
なお、キイロスッポンタケは毒性はないとされていますが、強いにおいを放つグレバもあるため食用には向かないとされています。色鮮やかなきのこのため、目で見てお楽しみいただければと思います。
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気温が上がりはじめ夏ももうすぐそこまできています!
天候や気温が大きく変化する時期ですが、夏を存分に楽しむためにも食事でしっかりとエネルギーチャージをして、日々を元気に過ごしていきましょう♪
【出典】
・今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編(2011)「増補改訂新版 山渓カラー名鑑 日本のきのこ」株式会社 山と渓谷社,東京
・前川二太郎 編著 (2021)「スタンダード版 新分類 きのこ図鑑」株式会社 北隆館,東京
・奥沢康正 奥沢正紀 著(1998)「きのこの語源・方言辞典 」 株式会社 山と渓谷社,東京
・今関六也・本郷次雄 編(1989)「原色日本新菌類図鑑(Ⅰ・Ⅱ)」株式会社 保育社, 大阪
「こんなきのこを見つけた!」という情報がありましたら 是非きのこらぼに教えてください♪
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