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きのこで菌活。

秋の味覚を楽しみながら夏の疲れをリセット

菌活とは菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指し、もっとイキイキとした生活を送ろう!というものです。
チーズ、ヨーグルト、味噌、きのこなどの食品はビタミンや豊富な栄養を含むことから、整腸作用や美肌効果、老化防止などが期待できる女性の味方です。

その中でも、きのこに注目してみてください。
「菌」という字の訓読みは、なんと「きのこ」。実は、きのこは菌をそのまま食べることができる唯一の食材なのです。きのこは低カロリーなのはもちろん、腸内の善玉菌のエサになる食物繊維が豊富で、腸内環境の改善に役立つ優れものです。さらに、様々な美容・健康機能の研究も進んでいます。さらに旨みもたっぷりで、どんな料理にも相性がよく、いつもの食事にきのこを入れるだけで簡単に、手軽に「菌活」ができるのです。毎日の美容と健康は、食事から。さぁ、毎日きのこで菌活続けましょう!

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今月のきのこで菌活
vol.6秋の味覚を楽しみながら夏の疲れをリセット

まだまだ暑さも残る9月ですが、暦の上ではもう秋。夏の疲れが出てきて食欲が低減したり季節の変わり目で生活リズムも崩れがちになり、睡眠不足になったりすることもある時期です。しかし同時に美味しい食べ物が沢山の“味覚の秋”の到来でもあります。
そこで今回は、夏に受けたダメージや疲れを残さずリセットし、健やかで楽しい秋を迎える為のポイントについてご紹介したいと思います。

① 夏のダメージは早めにケアすることが美肌への近道


夏の間、沢山の紫外線を浴びた肌や髪は相当なダメージを受けています。また、暑さによるストレスで肌荒れも起こしやすいですね。そんな状態の体内をリセットする為にも「栄養補給」は非常に重要です。まずは美髪や美肌の材料となる良質のタンパク質の摂取が重要ですが、これらの栄養素を上手く代謝し、ちゃんと皮膚や髪を形成する為にはビタミンB群の働きが必要不可欠。そこでおススメなのが、良質なタンパク質を含むお肉や豆腐とビタミンB群を含むきのこの組み合わせです。お肉や豆腐のタンパク質をきのこのビタミンB群が代謝し皮膚や粘膜の健康維持を助けてくれます。

例えば茹でたきのことお豆腐を和え物にすると、疲れが出て食欲のない日にでもあっさりとして食べやすいですよね。また、マイタケにはストレスによる皮膚機能の低下を防ぐ効果が期待出来るという報告があります(※1)ので、季節の変わり目にストレス等からくる肌荒れをしやすい方には特におすすめです。

② 味覚の秋に“食べる体調管理”


最初に述べたように夏から秋にかけての季節の変わり目は、疲れの蓄積により体調を崩しやすい時期でもあり、旬の美味しい食材が豊富に出回る味覚の季節でもありますよね。そこで、しっかり栄養を補給して疲労物質を代謝する“食べる体調管理”にしてみてはいかがでしょうか。

まず疲れの代謝におススメなのがビタミンB1です。このビタミンB1は疲労回復のビタミンとも呼ばれていて神経を正常に保ち健康維持を助ける働きが有ります。たっぷりのきのこにカルシウムなどミネラルを含むオクラやゴーヤ等を合わせてご飯と一緒に食べるとより体に嬉しいですね。

また、きのこにはβグルカンという免疫を活性化する効果の期待できる成分が入っており、多様性があって特に効果が高いと言われています。最近の研究によると、エリンギを食べる事によって微生物やウィルス、アレルギーの原因物質などと結合して体内への侵入を阻止する免疫グロブリンAの活性化が促進され、風邪予防に繋がるという報告もあります。(※2)
夏から秋にかけて体調を崩しやすい方はきのこを活用して体調管理を行いましょう。

③ 秋に向けての潤い養生


さて、涼しくなる秋から少しずつ気になりだすのがお肌の乾燥。夏が終わると空気が乾燥し、皮膚のバリア能力が薄れると潤い不足の肌に。そこで秋へ向けて今の時期から食べ物で潤い対策をしましょう。まず保湿機能を高める為には肌のターンオーバーを促す必要があります。皮膚や粘膜の形成を助けるビタミンAやコラーゲンを合成するビタミンCを上手に摂取したいのですが、腸内環境が整っていないとこれらの必要な栄養素を吸収しづらくなります。そこでおススメなのが食物繊維。
きのこは不溶性の食物繊維を多く含んでいるので老廃物を吸収して排出することで腸内環境を整えてくれます。栄養の吸収がしやすくなることでお肌のターンオーバーが正常化という嬉しい働きに繋がります。
またビタミンA+脂質の組み合わせは吸収アップしてくれるのできのこと緑黄色野菜の揚げ物などもいいですね。最後にレモンなどを絞ればコラーゲン合成に必要なビタミンCも摂取出来て一石二鳥です。

美容の為に揚げ物はやや敬遠されがちですが、きのこは100gあたり約20キロカロリーと低カロリーな食品なので、揚げ物でも安心ですね。サクサクとした食感、彩りなど季節感じながら美味しく潤い養生を行いましょう。

今年の秋は、秋の味覚を味わいながら、きのこを上手に活用して体内リセットを行い、潤い美肌を目指しましょう!

【監修】管理栄養士 川村郁子先生

  • ※1:日本薬学会 第125回年会(2005年)
  • ※2:日本農芸化学会 2003年度大会

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