PAGETOP
きのこ面白情報

かわいいきのこグッズや、不思議で楽しいきのこカルチャーをご紹介!

【きのこ面白情報】とよ田キノ子さんコラムVol.17

kl_photo_17-1

きのことクリスマス

こんにちは。
とよ田キノ子です。

せわしない12月も半ばを過ぎ、街も本格的なクリスマスモード。
きらびやかな飾り付けやイルミネーションを見ると、気分もウキウキしてしまいます。
クリスマスはツリーやリースなど、かわいいモチーフのものがたくさんあるので
それを飾るだけでも、おうちの中がぐんと楽しくなりますよね。
特にクリスマスツリーは存在感もあって、ムードが一気に高まるアイテム。
飾るオーナメントで雰囲気も変わりますし、
今年はどんなツリーにしよう、なんて考えるのも楽しい時間です。

クリスマスツリーに飾るモチーフのひとつとして、
赤いきのこのオーナメントは定番となっています。
でも、それは一体なぜなのでしょう?
きのことクリスマス。この2つはあまり関係がないようにも思えますが、
ベニテングタケを食べることで神託を得ていた、北欧のシャーマニズム文化(※)というフィルタを通してみると、そこには意外な関わりが見えてきました。

古代北欧民族には、宇宙を1本の木に例えた「世界樹」という概念があります。
世界は3つの階層(上段:神・妖精がいる世界、中段:人などの世界、下段:冥界)に
9つの国で構成され、それらを繋いでいるのが「世界樹」です。
そして、全ての星の中心である北極星が、世界樹の中心軸へ繋がっていると考えられていました。
クリスマスツリーは、その世界樹のように天上界に届きそうなほどまっすぐ伸びる、
常緑の針葉樹(生命力の象徴)を使用し、てっぺんに飾る星は北極星を表していると言います。
また、モミなどの針葉樹や特定の木の根元に生えるベニテングタケは“聖なる果実”とされ、
シャーマンたちはベニテングタケを食べることで(トランス状態に入って)、
体を抜けた魂が世界樹を登り、一番上にある天上界にいる神々と交流していたのです。
そう考えると、クリスマスツリーにきのこを飾るのも腑に落ちますね。

ba5a194af381369b9a2562f8fc30fb121

そんな裏付け(?)もあるということで、
思いっきりきのこなツリーを楽しんでみるのはいかがでしょう。
今回の写真は、今年の我が家のクリスマスツリーです。
海外のヴィンテージものから、ガラス製の繊細なオーナメント、
そして、カプセルトイでおなじみのきのこストラップまで、
我が家にある、様々なきのこを飾ってみました!
日頃からコツコツ集めているきのこオーナメントの晴れ舞台です。
少しずつ気に入ったものを足しているので、
年々にぎやかな飾りになっていくのも楽しみだったりします。
自分でオーナメントを手作りするのも素敵です。
よく見るとベニテングタケだけじゃなく、シメジやエリンギなどもありますが、
それもご愛嬌、かえって良いアクセントになっていたり…?
きのこなツリーを飾ったら、クリスマスディナーもぜひきのこのお料理を。
温かい湯気と笑顔、そして、きのこを囲んで、楽しいクリスマスをお過ごしください。

【補足】
※シャーマニズムとは、シャーマン(巫師・祈祷師)の能力によって成立している宗教のこと。
シャーマンは、トランスという精神状態になることで脱魂(または憑依)し、神仏・精霊などと交流や交信をすると言われています。

toyoda_prof
とよ田キノ子
アートディレクター、グラフィック&ウェブデザイナー、きのこグッズコレクター。
2007年に“キノコ病”を発症し、以後「とよ田キノ子」名義で活動を開始。
キノコグッズコレクションの展示や、キノコをモチーフにしたイラスト作品展、
キノコイベント等を開催。
2011年9月、グラフィック社より出版された『きのこ(乙女の玉手箱シリーズ)』を監修。
日々、キノコの魅力を伝える“胞子活動”を行っています。
信州きのこの会会員。

とよ田キノ子さんウェブサイトはコチラ

今おすすめのきのこレシピ

きのこと菜の花のスクランブルエッグ

環境の変化が大きく疲れを感じやすい4月は、食事からしっかり栄養をチャージして春を元気に過ごしましょう!きのことソーセージに豊富なビタミンB1は糖質の代謝に関わるので、元気に活動するためのエネルギーの補給に役立ちます。また、卵からは良質なタンパク質、菜の花からはビタミンA・C・Eが摂れる、栄養バランス満点の一品です。

レシピを見る