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きのこで菌活。

調理法で賢くカロリーオフ。栄養チャージはきのこにおまかせ

菌活1

 

先週は、ご自身の経験をもとに「身体が省エネモードにならないよう、食べることが健康的なダイエットにつながる」と教えてくれた管理栄養士の金子あきこ先生。今週のトレンドコラムでは、この夏に楽しみたいトレンドファッションを着こなすためのポイントをお届けしていますが、キレイに着こなすためのポイントの一つにはスリムな身体や姿勢の良さが挙げられるそうです。今回のきのこで菌活では、そんなスリムボディを叶えるためのインナーケアを掘り下げていきます。金子先生に、具体的な「きのことダイエットのいい関係性」を伺いました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

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金子あきこ(管理栄養士・節約美容料理研究家)

会社員を経て、給食委託会社に10年以上勤務。福祉施設や幼稚園などで献立作成や調理に携わる。10代の頃からぽっちゃりした体型や便秘に悩まされるが、結婚・出産を機にしっかりと食べることで体重をキープできるように。その経験から健康的な食習慣をたくさんの人に広めるため、レシピ開発、コラム、セミナーなど幅広い活動を行っている。

 

食べ過ぎないのは簡単なこと!きのこで上手にカロリーオフ!

—— 編集部:「しっかりと食べることがダイエットのポイント」と、先週教えていただきましたが、食べ過ぎもいけないのですよね?

—— 金 子:そうですね。「満足感」を感じるくらいがちょうどいいですね。カロリー計算が必要なのでは?と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、人によって消費エネルギーも異なりますし、カロリーだけに目を向けると、本来摂るべき必要な栄養素を見落としやすくなるので、特に必要ありません。

—— 編集部:「食べ過ぎ」の状態を簡単に判断できる方法はありますか?

—— 金 子:毎日同じ時間に体重計に乗ることで把握できます。前日より体重が増えていたら食べ過ぎと判断でき、食べたものがエネルギーとして燃えていないということになります。排便がキチンとされたかも確認してくださいね。便として排出できていない場合は体重が増える場合があります。そのまま同じ食事を続けると、体重が増えてしまうので、前日食べたものを見直してみるといいですね。

—— 編集部:適度にカロリーセーブをしたい時にはどうすればいいのでしょうか?

—— 金 子:そんなときには、調理の方法を見直してみましょう。ドレッシングをたっぷりかけてしまいがちな生野菜は、野菜の甘みを感じやすくたっぷり食べやすいお味噌汁などに加え温野菜にする、油分をカットしやすい煮物をおかずに取り入れる、咀嚼を促す根菜類を多めに使うことで食べすぎを防止する、カロリーが低く栄養価の高いきのこでお肉などメインディッシュのかさ増しをする…など、楽しく美味しくカロリーセーブできる方法はたくさんあります。

—— 編集部:こうして聞くと、意外と簡単に食生活を整えていけそうですね。

—— 金 子:はい。特にきのこには、ダイエット中に不足しがちな食物繊維や、代謝を高めて、エネルギーを作り出すビタミンB群、疲れ解消の手助けとなるオルニチンなど栄養素が豊富なので、ダイエットには欠かせない食材です。毎日の料理に少しずつでも取り入れていくことが、成功の近道です。

 

きのこは低カロリーだけじゃない。栄養チャージもおまかせ!

菌活1

—— 編集部:先ほど、きのこはダイエットには欠かせない食材というお話を伺いましたが、もう少し詳しく教えていただけますか。

—— 金 子:はい、きのこは100gで約20kcalと低カロリーな食品です。食物繊維も豊富ですし、適度に歯ごたえもあり、よく噛んで食べることで満腹感も出るのでダイエットに最適です。また、低カロリーというだけではなく、ビタミン類が豊富であることが見逃せないポイントです。

—— 編集部:ビタミンB群が豊富なのですよね?

—— 金 子:ええ。きのこにはビタミンB1、B2、ナイアシンなどが含まれています。B1は糖質の代謝、B2とナイアシンは糖質や脂質の代謝を高めてくれるので、ダイエット中の方には特におすすめです。

—— 編集部:つまり、代謝を高めることがダイエットには不可欠で、それにきのこはピッタリの食材ということですか?

—— 金 子:そうなんです。ダイエットの基本は食べたものをしっかりと燃やすこと。でも燃やすにも、ある程度の炭水化物、脂質、タンパク質というカロリーのあるものを食べておかないとしっかり燃えてくれません。食べたもの=土台があって、そこにビタミンB群などがあると、食べたものがエネルギーとして燃えて、元気に過ごせるのです。

—— 編集部:ビタミンを摂取するには、きのこがおすすめとしっかり覚えておきます。その他にもきのこの特徴があれば、おさらいさせてください。

—— 金 子:はい、特に覚えておいて欲しいのは、食物繊維についてです。食物繊維の良い所は、腸内環境を整えてくれることでしたよね。痩せたいと思っている時に、便秘が続くと老廃物も溜まり下腹も出がちになり、容姿が美しくないですし、体調もすぐれなかったりとストレスになりますよね。そういう意味でも、しっかり食べて、しっかり排出することが望ましいリズムですね。

—— 編集部:きのこには、ここ数年話題のGABAも含まれていると伺いました。

—— 金 子:そうですね、GABAは神経の興奮を鎮める作用があるので、ストレスケアにぴったりと言われています。季節の変わり目で、ストレスを感じやすい今の時期にもおすすめです。

—— 編集部:梅雨のこの時期におすすめの食べ方はありますか。

—— 金 子:この時期は雨ばかりで湿度も高く気分もすっきりしませんよね。リラックスの観点から、イライラを抑えるカルシウムが豊富に含まれている牛乳ときのこを合せた「きのこのミルク煮」はいかがでしょうか。きのこには、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富に含まれています。またダイエット中に欠かせない良質なタンパク質を鶏肉で補うこともできますので、ダイエット中の方にもおすすめできるメニューですね。

 

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【次週は「むくみ予防はきのこでカンタンに!旬食材との組み合わせが最強でした」をお届けします。】