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トレンドコラム

アスリート流!食で体をコントロールする方法

女性アスリートにキレイと健康の秘訣を伺う今月のトレンドコラム。
第1回目は、「鉄人レース」とも呼ばれる、水泳、自転車、ランニングの3種を組み合わせた複合種目、トライアスロンの日本代表として世界選手権へ出場経験のある丹羽なほ子さんです。
学生時代から始めたモデルの仕事とアスリートとしての競技生活を続ける丹羽さんのパワーの源は、自分の身体と相談しながら自然のものを多く取り入れる食生活、そして健康な心を保てるライフスタイルにありました。
今週の「きのこで菌活。」では、夏バテに負けない身体を作るために覚えておきたい夏バテの原因と、きのこで菌活の疲労回復のポイントについて特集していますが、トレンドコラムでは丹羽さんが、モデルの世界からストイックなトライアスロンの世界に飛び込んだきっかけ、美とスタミナを兼ね備えた身体づくりの秘訣を教えていただきました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

丹羽なほ子

丹羽なほ子 (Nahoko Niwa)

大学卒業後に精神保健学を学び、セルフケアについて追求する。9年前にトライアスロンを始め、トレーニングを続けるうちに食の大切さを実感し、ローフードマイスター講師の資格を取得。食事×運動によってココロと身体のバランスがとれていく中で、「食べたいものは作る」という発想から、両親が農園をやっている岐阜に2012年夏に拠点を移し、野菜作りや無添加ジャム作りをしている。“natural”フードをたくさん食べて“active”なライフスタイルを提案する【naturactive】のチューターとして活動中。
オフィシャルブログはこちら

 

モデルからアスリートへ、身体をつくる”食べ物・休養・運動”

丹波さん

大学時代からモデルの仕事を始め、体型維持のため運動するうちに外で走ることが好きになっていったと話す丹羽さんは、年齢的にモデルの仕事に迷いも出てきた29歳のときに、トライアスロン選手の白戸太朗さんに出会い、その魅力を聞くうちに思い切ってトライアスロンに挑戦しようと思ったと、当時を振り返ります。

 

「私が競技を始めると言ったら、モデル事務所の社長をはじめ周りの人たちには、日焼けもするし、筋肉もついてたくましくなってしまうし、何もトライアスロンでなくてもいいんじゃないかって、止められました。でも、長くモデルを続けていくためには私にしかない個性が必要だと感じていたこともあって、勢いで大会にエントリーしたのが始まりです。ラン・スイム・バイクの合計で50kmほどの短距離種目からスタートして徐々にスタミナをつけ、今では合計200km以上の長距離種目に参加できるまでになりました。得意としているのは、110km程のミドル・ディスタンス種目です。」

丹波さん

競技を始めてしばらくすると、アスリートとモデルを両立しているからこその仕事が増え、また、世界選手権への出場が決まった頃からは、競技に否定的だった事務所の社長も、一生懸命応援してくれるようになりました。

「競技に真剣に取り組むようになり、練習を積む中で、国内の大会で30代女子として1位をとれることも多くなってくると、だんだん周りの人たちに認めてもらえるようになりました。応援してもらえるというのは、とってもありがたいこと。モデル事務所の社長や応援してくれる家族にはいつも感謝してます」

昨年まで3年連続で世界選手権に出場した丹羽さんは今年37歳。瞬発力は年齢とともに衰えますが、持久力は年齢に関係ないため、おばあちゃんになってもトライアスロン競技は続けたいと話します。競技を続ける中で意識しているのは、自分の「身体の声」を聴くことなのだそう。

 

身体をつくるのは、『食べもの・運動・休養』だと思っています。レースのときに良い動きをするためには“何を食べるか”が大切。私が実践しているのは、野菜や果実を生のまま、または発酵・乾燥させて食べる『ローフード』の考え方です。ローフードは、植物の酵素や栄養素を効果的に摂取できるので、老化を招く活性酸素を取り除くのにも効果があるんです。実際にトレーニングの疲れがとれやすくなったり体重を落としやすくなったりして、実際に成績も上がったんですよ」

丹波さん果物や野菜などのローフードを食事に取り入れる。

 

ローフードを取り入れるようになってから、健康面のみならず美容面でも効果を実感し、それに感動した丹羽さんは、もっと学びたいと『ローフードマイスター』の資格を取得しました。知識を得る中で感じることは、「何を食べたのか?」は、競技成績にダイレクトな影響が出る、ということだそう。
 
「スタミナをつけておくことも大切ですし、一方でランニングは体重が少ない方がタイムが良くなるので、大会前は1カ月で3kgぐらい落とします。きのこはローカロリーで栄養もあり、さらにかさ増し効果があるので、ダイエットによく取り入れているんですよ! 食感もコリコリして大好きです。鉄分やカルシウム、マグネシウム、ビタミンなどは、運動すると汗で流れ出てしまうので、きのこやフルーツや野菜でこまめに補給することも意識しています。私は、走った後に身体が自然にクエン酸を欲するので、サラダにレモンを絞って食べていますね」

 

そんな日頃から食事に気をつかってる丹羽さんでも、暑い日が続くとついつい冷たいものばかり取ってしまって、体調を崩しがちになることもあるのだそう。だからこそ、夏バテ対策には温かい食べ物をとるようにしているそうです。

 

「冷たいものばかり食べていると体内に熱がこもってしまうので、自分で温かいスープを作って食べます。汗をかくために、生姜を入れることも多いですね。汗で老廃物が流れて、リンパの流れが良くなるんですよね」

 

岐阜での暮らしと農業が変えた”食への意識”

12年の間東京で暮らし、モデルの仕事やトライアスロン選手として充実した日々を送ってきた丹羽さんが、生まれ故郷である岐阜にUターンしたのは2012年のこと。大きなきっかけは、やはり「食」だったといいます。

 

「両親が農業を営んでいて、柿やミカン、イチジクなどの果物や有機野菜を生産しています。父がとれたての野菜を東京まで送ってくれていたんですが、味も鮮度も東京で売っているものと段違いでおいしい。運動を始めて食の重要性を感じていたこともあり、『毎日、この野菜を食べる生活をしたい!』と思ったのがUターンのきっかけでした。私にとって大切なのは、食べることと運動すること。それがシンプルにできる環境が一番だと感じて、Uターンを決めたんです」

 

当時『トライアスロンで世界選手権を目指したい』と考え始めていた丹羽さんにとって、自然豊かで練習に事欠かない岐阜での環境も背中を押しました。さらに岐阜では農業もスタート。ご実家の畑仕事や、自家製フルーツを使った無添加ジャムの製造にも携わる生活は、食の意識を変えるきっかけを与えてくれたと振り返ります。

「ジャムや佃煮を作ってみて思うのは、なるべく添加物を入れたくないということ。自然でないものを身体に入れると動きが鈍って良くないということが、スポーツをしているとよく分かるから。食品を買うときも、原材料をよく確認するようになりました。実家では新鮮なものを新鮮なうちに食べて、食べきれない分は漬けたり干したりする。そういうシンプルな営みが心地良くて、自然から恵みをいただいているという感謝も生まれます」

 

みかんといちごジャム

 

競技を通して、夢に向かって頑張ることとそれを認めてもらうことの嬉しさやありがたさ、そして食の大切さを実感したからこそ、身体を大切にするライフスタイルにつながっていったのですね。次週は、丹羽さんがトレーニングを通じて得たメンタル面での変化にスポットを当ててお話の続きを伺います。

 

 

【今週更新!きのこで菌活。】

丹羽さんの健康な体を作るためにも重要な食べ物。今週の「きのこで菌活。」では、夏バテの原因と、それを予防・改善するきのこの栄養やおすすめの食べ方をご紹介します。
 
今週の「きのこで菌活。」を読む ▶︎

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