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7月の特集テーマ
夏疲れに備える!インナーケアでもっと美人♪

「夏風邪知らず」を叶える、きのこの力

2017.07.10

薄着の季節、油断をしていると、いつの間にかかかってしまっているやっかいな夏風邪。一度かかるとなかなか治らない印象はありませんか?風邪の対策は、“冬だけでなく夏もしっかり”が新常識なんです。 今週の「トレンドコラム」では、自分の体幹の強さを知るためのチェック方法をお伝えしていますが、「きのこで菌活。」コラムでは、インナーケアから身体を強くして、風邪を予防する方法をご紹介。きのこに豊富なβグルカンは、免疫細胞を活性化してくれるので、夏風邪にも負けない丈夫な身体が叶います。

薄着の季節、油断をしていると、いつの間にかかかってしまっているやっかいな夏風邪。一度かかるとなかなか治らない印象はありませんか?風邪の対策は、“冬だけでなく夏もしっかり”が新常識なんです。 今週の「トレンドコラム」では、自分の体幹の強さを知るためのチェック方法をお伝えしていますが、「きのこで菌活。」コラムでは、インナーケアから身体を強くして、風邪を予防する方法をご紹介。きのこに豊富なβグルカンは、免疫細胞を活性化してくれるので、夏風邪にも負けない丈夫な身体が叶います。

河村桃子さん

教えてくれたひと
河村桃子(管理栄養士)
管理栄養士取得後、病院に勤務。栄養バランス重視の従来の病院給食の概念を超え、栄養バランスに配慮しつつも美味しく、見た目も美しい、想い出に残る食事の提供に努める。現在は“料理を通して豊かな人生を!”をモットーに、料理の知識や技術を教え、食の自立をサポートするための活動を行なっている。

なかなか治らない夏風邪……その理由とは?

――夏なのに風邪をひいてしまったのか、体調がよくありません。夏風邪は長引くという印象がありますが、冬の風邪とは何が違うのでしょうか?
 
「夏にひく風邪だから夏風邪」ではなく、そもそも、夏と冬では風邪のウイルスが違います。夏風邪のウイルスといえば、のどの痛みや発熱を伴う「アデノウイルス」と、下痢や嘔吐など、胃腸の不調が出やすい「エンテロウイルス」が有名ですが、どちらも高温多湿の環境を好むという習性があります。本来、ウイルスとは乾燥して寒いところの方が繁殖しやすいのですが、夏風邪のウイルスは、夏の環境でも強い力を発揮できるという特性があるのです。
夏風邪が治りにくいのは、原因となるウイルスの多くがおなかの中で増殖するため、体外に排出されるまでに時間がかかるからといわれています。また、食欲の低下や暑さなどで身体の免疫機能が低下していることも、治るまでに時間がかかる理由のひとつと考えられますね。食欲不振から抵抗力が落ちた状態だとウイルスにも感染しやすいし、一度感染するとなかなか治りにくい。こうしたさまざまな理由が夏風邪を長引かせているのです。
 
――夏風邪を早く治すためにはどうしたらいいのでしょうか?
 
夏風邪をひいてしまった後の対処方法については、冬の風邪と変わりません。しっかり休養をとって、きのこなどの食べやすくて栄養豊富な食品から栄養素を摂り入れるのが回復の一番の近道です。
 

夏風邪予防には、きのこに含まれるβグルカンの効果で免疫力アップ!

ブナシメジ

――夏風邪にかかりにくくするための予防策はありますか?
 
まずは、手洗い、うがいを徹底してください。あとは、バランスのとれた食事を心がけて、身体の免疫機能を高めてあげることです。「バランスのとれた食事」と聞くと、一汁三菜の食卓を思い浮かべるかもしれませんが、今やそれは昔の話。「バランスのとれた食事内容であれば、一汁一菜でも構わない」という考え方が、現代では主流になってきています。一皿でいかに効率よく必要な栄養が補給できるかを考えましょう。ビタミンやミネラルが豊富なきのこや野菜がたっぷり使われているか、身体を作る肉や魚といったタンパク源は入っているか、熱となる炭水化物を抜いてはいないか――。その程度の簡単なチェックを心がけ、栄養素の偏りがないようにバランスよくいろいろな食品を使うことが重要です。
 
――まんべんなくいろいろな栄養素をとることが大切なことは分かりましたが、身体の免疫力アップに効率よく働きかけてくれる成分はありますか?
 
それならば、きのこに多く含まれるβグルカンが効果的ですね。βグルカンは腸内の免疫細胞にダイレクトに働きかけてくれる食物繊維。さまざまな働きで身体を守ってくれるインターフェロンというタンパク質の生成を促進したり、免疫機能を司る器官をサポートするといった働きがあるため、しっかり摂ることで総合的に免疫機能を高めてくれるといわれています。ガンの治療現場でも注目を集めるほど強力な免疫力アップ効果が期待できる注目の成分なので、毎日の食事にきのこを取り入れることで、効果的に免疫力を上げることができますよ。
 
――免疫力アップが図れる、夏におすすめのレシピを教えてください。
 
きのこの中でも特にβグルカンの多いマイタケを使った「きのこときゅうりの温玉冷やしうどん」はいかがでしょうか? βグルカンが豊富に含まれているマイタケは、免疫力を高めたい方にはぴったりの食材。暑い時期は手軽にざるうどんなどで食事を済ませてしまいがちですが、ビタミンやミネラルが豊富なきのこ類やタンパク源となる牛肉などと組み合わせることで、食事のバランスがぐっと整います。しかもこのレシピには、身体を冷やす作用のあるきゅうりも使っているので、おいしくクールダウンもできますよ。
 

おすすめレシピ

きのこときゅうりの温玉冷やしうどん

口当たりの良いきのこと身体を冷やす作用のあるきゅうりがのった冷たい麺類は、喉越しがよく食べやすいので、夏の食欲がないときにも重宝します。そんな冷やし麺に、ビタミンやミネラルが豊富きのこを使い、効率的に栄養素を摂取しましょう。

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