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きのこで菌活。

きのこのビタミンで美肌をサポート

菌活1

空気の乾燥とともに、肌トラブルに悩む人が増えるこの季節。乾燥は肌のカサつきだけではなく、“インナードライ”や吹き出物など、さまざまな悩みを引き起こしてしまいます。とはいえ化粧品で外から潤いを補うだけでは、なかなか改善しないとお悩みの方も多いのではないでしょうか? 今週の「トレンドコラム」では、春から始めるのにおすすめの、スリムな身体やきれいなお肌を作るのにもおすすめのトレーニング「キックボクシング」の始め方についてお届けしていますが、今週の「きのこで菌活。」では、美肌に大切な栄養素「ビタミンB群」に着目したお話を伺いました。毎日の食事で適切な栄養を摂取することが何よりも大切なのだそうです。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

若子みな美

若子みな美(管理栄養士/フードコーディネーター)

企業へのレシピ提案、雑誌の連載、WEBなどで健康や料理に関する記事の執筆や監修、料理写真撮影などマルチに活躍中。病院や福祉施設、学校給食などに携わった経験を活かし、食に関してさまざまな視点からコーディネートしている。「栄養バランス✕味✕見た目」の3つが揃った料理を得意としている。http://orangekitchen.info

 

キレイな肌に、きのこの「ビタミンB群」を意識して

—— 編集部:美肌のための栄養素というと、真っ先にビタミンが思い浮かびます。

—— 若 子:基本は、毎日の食事でバランスよく栄養素を摂取することが、何よりもおすすめです。特に美肌に効果があるビタミンB群は全部で8種類あるのですが、互いに助け合うことで効果が増すという特徴があるので、単体で摂取するより食事でバランス良く摂った方が効果的なんですよ。

—— 編集部:なるほど。ビタミンB群は、どんな働きをするのですか?

—— 若 子:ビタミンB群には代謝機能を整える栄養素が揃っています。先週お話した通り、美肌を保つためには肌の「ターンオーバー」が正常に行われるよう腸から栄養を摂取することが大切です。ターンオーバーとはすなわち、肌の細胞が新しく生まれ変わること。この働きを活発にするためには、ビタミンB群で代謝を整えることが大切、というわけなんです。

—— 編集部:8種類のビタミンB群は、それぞれ役割が違うんですか?

—— 若 子:そうですね。炭水化物を燃やしてエネルギーにかえるビタミンB1。新陳代謝を促して皮膚や爪、髪の再生を助けるビタミンB2は、美容ビタミンとも呼ばれ、特にターンオーバーには重要です。また、血行を良くするナイアシン(B3)、タンパク質の代謝を助けるB6、細胞をつくるのを助ける葉酸やB12など、食べたものから新しい肌を生み出すために欠かせないビタミンばかりです。

—— 編集部:美肌を目指すならビタミンB群を積極的にとるべし、ということですね!

—— 若 子:そうですね。冬は乾燥による肌トラブルも起こりがちですが、これは肌表面のバリア機能が十分でなくなり、肌から水分がどんどん蒸発してしまうことが一因。冬は空気が乾燥していますし、暖房で室内の湿度が下がってしまうのでなおさらです。ターンオーバーが正常に行われると、肌のバリア機能と呼ばれる皮脂膜や細胞間脂質の改善をしてくれるので、潤いキープ力がアップするんですよ。

 

ビタミンB群をバランスよく含むきのこで、おいしく美肌を実現

エリンギ
—— 編集部:みずみずしい肌のためには、身体の内側からのケアを意識したほうが効果的なのですね。ビタミンB群を積極的に摂取するためには、どんな食材がおすすめですか?

—— 若 子:ビタミンB群をバランス良く、しかも豊富に含む優秀な食材が、きのこなんです。たとえば生100gあたりのビタミンB2含有量は、ブナシメジでは0.16mg。これはレタスやセロリの5倍にあたります。B1含有量で見ると、エリンギは0.11mg。これもレタスやセロリと比べて3倍。ビタミンB群以外に、美肌に大切なアミノ酸もきのこは豊富に含んでいるんですよ。

—— 編集部:きのこの栄養素の多さは、本当に優秀ですね。

—— 若 子:きのこ料理のバリエーションの多さも特別。ただしビタミンB群は水に溶け出す水溶性ビタミンなので、「摂り溜め」はできません。必要な量以上は、随時尿と一緒に排出されてしまうからです。ですから、少しずつでも毎日習慣的に食べることが大切なんですよ。

—— 編集部:毎日少しずつで良いなら、コツコツ続けられそうです。調理方法にもポイントはありますか?

—— 若 子:水溶性ビタミンは水に溶け出すことが多いので、おひたしや煮物よりも、蒸したり炒めたりする料理がおすすめですね。もちろん、煮汁まで丸ごととれるスープや味噌汁、炊き込みご飯などもいいですよ。また、きのこと一緒に、肌や髪をつくる主成分となるタンパク質を一緒に摂れる、酢豚のような料理もおすすめできます。

—— 編集部:毎日食べる習慣づくりのために、作りおきをしておきたいところです。

—— 若 子:はい。私のおすすめは、いつでも食べられる常備菜にしておくこと。きのこらぼでも紹介している「きのこダネ」など、調味料としても役立つレシピも多いんですよ。

きのこダネ

きのこダネ

—— 編集部:常備菜にしておけば、日常的に取り入れられるので手軽そうです!

—— 若 子:はい、ぜひ、上手にきのこを取り入れてみてくださいね。

 

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