きのこで菌活。

夏バテを遠ざけるキーワードは「きのこで菌活」「規則正しい食生活」!

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自分ではなかなかコントロールすることができない自律神経の働きですが、食生活を見直すだけで夏バテをはじめとする身体の不調が劇的に改善されると言います。せっかく健康を意識した食事を心がけるのならば、より効果的に栄養素を摂取したいですよね。今週のトレンドコラムでは、トライアスロン競技をしながら、農業にも取り組む丹羽さんに、好きなことをし、好きな場所に暮らすことでこころとからだが元気になる秘訣をお話いただいていますが、「きのこで菌活。」では、管理栄養士の松岡里和先生に、夏バテ対策に効果的な食材の組み合わせや調理方法について教えていただきました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

riwa matsuoka

松岡里和(ニュートリズム代表・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養認定管理栄養士)

総合病院や医療現場の管理栄養士として勤務し、栄養・給食管理、栄養カウンセリング、NST(栄養サポートチーム)など、チーム医療の実践に尽力。2万人以上の栄養カウンセリング実績を持つ。病院栄養士より独立後、管理栄養士によるコンサルティング事務所ニュートリズム【NUTRism】を設立。『栄養する。そして笑顔になる。』をコンセプトに、講演・セミナー講師、企業や飲食店のコンサルティング、レシピ・商品開発、書籍執筆、メディア出演、アスリートへの栄養サポートなど多方面で活動を行っている。

 

合言葉は「疲労回復にビタミンB群」!

—— 編集部:先週は、夏バテ予防には疲労回復効果のあるビタミンB群やカリウムといった栄養素を積極的に摂り入れることが重要だと伺いました。

—— 松 岡:そうですね。特に、ビタミンB群は不足すると疲労を招くと言われており、医療現場でもビタミン剤として処方されたり注射や点滴にも使われるほど、疲労回復に特に効果的な栄養素なんです。疲労回復の他にも、例えばビタミンB1は、情緒不安定や倦怠感などの精神的な疲労を抑える働きや、弱った神経の働きを正常にしてくれる作用もあるので、イライラなども鎮めてくれるんですよ。ビタミンB群というのは“群”というだけあって、B1、B2、B6、ナイアシン、葉酸などいろいろ種類があるのですが、互いに助け合って働くためどれかひとつ欠けても効果的に機能しにくいという特徴がありますので、偏らずにバランスよく摂ることが大切です。その点、ビタミンB群がバランスよく入っているきのこはおすすめの食材ですね。

—— 編集部:ビタミンB群を効果的に摂取する方法があれば教えてください。

—— 松 岡:ビタミンB群は水溶性のビタミンなので、水に溶け出しやすく熱で壊れやすいという性質があります。さっと短時間で炒めたり、スープごといただく汁物といった調理方法がおすすめですよ。

—— 編集部:では、一緒に食べると相性のいい食材はありますか?

—— 松 岡:疲労回復に効果的なビタミンB1の吸収率アップを狙うには、アリシンという成分を含むニラやニンニク、ネギなどの食材を合わせるのがおすすめです。ツーンとするにおいの成分の素がアリシンですが、アリシンを一緒に摂取することでビタミンB1の吸収率を上げて体内でのビタミンB1の働きを高めてくれます。

—— 編集部:スタミナ料理の代表格・レバニラはまさにこれですね!

—— 松 岡:そうですね。他にもビタミンB群を豊富に含むきのこと豚肉を、ニンニクでさっとソテーして食べるのもおすすめですよ。

 

意識的に摂りたい!不足すると“バテる”カリウム

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—— 編集部:ほかにも夏バテ予防にはカリウムが効果的だと伺いました。

—— 松 岡:はい。カリウムはナトリウムと作用し合いながら体内で働くのですが、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持するといった働きがあります。こういった調整をしている栄養素なので、不足すると脱力感や倦怠感、疲労感などを招いてしまうんです。また、筋肉の収縮を調整する働きもあるので、カリウムが不足すると筋肉の調整がうまくいかなくなって余計にだるさや疲れを感じやすくなります。私たちの身体は、カリウムとナトリウムのバランスをとりながら体液を調整しているのですが、このバランスが崩れると自律神経の乱れにもつながってしまうのです。

—— 編集部:カリウムは、どのような食材に多く含まれていますか?

—— 松 岡:野菜、果物、海藻、肉や魚など様々な食材に含まれますが、中でも特に豊富なのはきのこです。

—— 編集部:いろいろな食材に含まれているのであれば日常生活において不足するということはあまりないのでしょうか?

—— 松 岡:それがそうでもないんです。カリウムは水に溶けやすく、加熱による調理で失われやすいという性質がありますので、生野菜や果物などを摂らないでいると不足しやすくなります。野菜不足が続いたり、外食ばかりという方は不足傾向にあるので特に注意が必要です。あとは、微量ですが、カリウムは汗にも溶け出るので、頻繁に汗をかいている方や運動をされている方などは喪失分が多くなってしまいますので注意が必要ですね。

—— 編集部:では、夏バテの予防にはきのこや生野菜や果物を意識的に摂るのが効果的、ということでしょうか?

—— 松 岡:はい。ただし、カリウムは「不足するとバテやすくなる」という栄養素ですが、「摂れば摂っただけ元気になる」といったものではありません。意識的に摂ることは大切ですが、カリウムだけに頼っていてもダメでなんですよ。

—— 編集部:他の食品からもさまざまな栄養をたっぷり摂ることが必要ということですね!

—— 松 岡:そのとおりです。有効な栄養素をしっかりとることも大切ですが、それと同じくらい重要なのが1日3回定期的に食事をすることで胃腸を動かす習慣を身につけておくことです。 胃腸を動かすと自律神経をコントロールしている脳の視床下部というところが刺激されるので、食欲不振や不眠、情緒不安定といった不調の緩和につながるんです。

—— 編集部:「朝は食欲がないからあまり食べたくない」という方も多いと思いますが・・・。

—— 松 岡:朝に食欲がないという方は、夕食の摂り方に問題のある方が多いんですね。夜遅くにたくさん食べるから朝になってもお腹が空かないということはありませんか?遅い時間の食事は控えめにしたり、摂るとしても消化の良いものを選ぶなどの工夫をして、まずは朝食をしっかり食べたくなるような胃腸の状態を目指して食習慣を見直してみましょう。それでも食欲がないという方は、まずはスープを飲むなどから始めてみてはいかがでしょうか。

—— 編集部:スープだったら、食欲のない朝でも無理なく飲めそうですよね。

—— 松 岡:はい。ビタミンB群やカリウムが豊富なきのこたっぷりの「きのことトマトの夏の菌活スープ」なら、バテ気味の夏の朝でもすんなりといただけるので一石二鳥ですよ。

 

おすすめレシピ

きのこからのビタミン&ミネラルで、夏バテ知らず!夏にぴったりの「元気スープ」♪

 

【次週は「夏バテ予防に効果を発揮!きのこの免疫力アップ効果」をお届けします。】